世間から言われた「どうせすぐに」…逆輸入の24歳がJ1で誓った再起「数字を残していきたい」

佐藤恵允がリーグ終盤戦に向けて意気込みを話した【写真:(C) FC TOKYO】
佐藤恵允がリーグ終盤戦に向けて意気込みを話した【写真:(C) FC TOKYO】

佐藤恵允が大学での経験、ドイツ移籍について話した

 今季開幕前にFC東京に加入をしたFW佐藤恵允。佐藤は明治大学在籍中に海を渡り、ドイツのブレーメンに移籍。“逆輸入”としての悔しさ、残りの終盤戦で見せたいプレーについて聞いた。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)

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 2023年7月、明治大学在学中にドイツ・ブンデスリーガのブレーメンへの移籍を決断し、海を渡った佐藤。ブレーメンのセカンドチームで経験を積んだが、今季開幕前に帰国を決断。約1年半の海外挑戦からJリーグ初挑戦となった。

 ドイツへの挑戦した理由は「海外で活躍したいっていう気持ちが一番強かった」から。U-23日本代表としてパリ五輪を経験し、ブレーメンで世界レベルを体感した。

 FC東京に移籍し、帰国を決断した胸中について「悔しさ」もあったと佐藤は赤裸々に語る。「現実逃避せずに、もう1回日本で力をつけたい」と、自身が歩む先のキャリアを改めて見つめ直し、FC東京加入を決めた。

「大卒で海外に行って、正直成功してる例がなかなか無かったので、世間からは『どうせすぐに出戻りするだろう』とか色々言われていたなかで、決断して(ドイツに)行ったので。そこですぐJリーグに日本に戻ってくる決断をするのは、悔しさもありましたけど、もう1回、現実逃避をせずに日本で力をつけたいなと思って帰ってきました。色々そういう葛藤とかはありました」

 FC東京では左右のサイドをこなし、時にはセンターフォワードの一角に入ることもある。ゴールに向かう姿勢はもちろん、前線から猛ダッシュで相手DFを追い詰める守備の迫力が際立つ試合が多いのが佐藤の特徴でもある。6月28日に行われたリーグ戦第22節の横浜FC戦では、後半43分に自陣まで全力ダッシュで戻り、まさに“1点もの”の神クリアでチームの大ピンチを救った印象的なプレーを見せた。

 守備力が1つの武器になったのは、明治大学での経験があったから。「大学の時に守備が本当にできなくて。そこを大学1年生の時からずっと、厳しい練習を乗り越えて守備ができるようになりました」と、厳しいトレーニングの賜物であることを教えてくれた。紫紺の背番号10を背負っていた頃から、その姿勢は変わらない。

 リーグ戦も残り9試合となり、いよいよ最終盤を迎えるJ1リーグ。FC東京としては、現在の順位を考えると勝ち点3が求められる試合が続き、天皇杯もベスト4に進出。まずは残留争いから抜け出し、天皇杯でのタイトルを狙いたいところだ。

 佐藤は残りの試合に向けて「チームのために泥臭く走りまくって、攻撃でも守備でも走りまくる選手なので、そこは今まで通りファン・サポーターの皆さんに見てほしいですし、攻撃の選手として得点・アシスト、そういう数字を残していきたい」と攻撃の選手としての活躍を強調。1つでも上の順位で終われるように全力を尽くす構えだ。

 15日の東京ダービーでは後半途中から出場し、1-0の勝利に貢献。守備にも積極的に参加し、攻撃面ではドリブル突破から惜しいシュートを放つなど、途中出場で存在感を示すシーンもあった。

 佐藤は最後に、「ファン・サポーターの皆さんにはそういう魂のこもったプレーを見てほしいなと思いますし、それを後押しするような声援をお願いしたいです」と熱のこもったプレーでチームを勝利に導くことを誓った。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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