森保J、米遠征で明らかになった課題 W杯優勝への逆算…アジアから世界へシフト「違うことを」

鎌田大地は「どうやって点を取るかがまだ足りない」
日本代表(FIFAランク17位)は9月9日(日本時間10日)、米オハイオ州コロンバスのLower.comフィールドで行われた国際親善試合でアメリカ代表と対戦し、0-2で敗れた。最終予選を戦ったコアメンバーが出場したメキシコ戦(0-0)から中2日で11人全員を変更。北中米ワールドカップ(W杯)まであと9か月に迫ったなかで挑んだ開催国との2連戦は、アジアから世界へ戦い方をシフトするいいきっかけとなった。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞)
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まさに再スタート。アメリカで行われた2連戦で、選手が共通してトライすべきテーマに挙げたのが「アジア最終予選でやってきたことが通用するか」だった。ただ、アジア相手に圧倒した攻撃力を継続するには2戦通して課題が残った。MF鎌田大地は米国戦後に「結局、今日の自分たちが攻撃でチャンスになったのは、ボールを奪ってからのショートカウンターなわけだし、完全に崩しきって点を取るというのは、やっぱりこの上のレベルになると難しいと思う。そういう部分で、ボールを取ってからのカウンターの部分でもっと鋭くいかないといけない」と、反省点を述べた。
メキシコ戦も含めて前線からのプレスは森保ジャパンの強みを発揮。だが「押し込むことは多分ある程度どの国とやってもできると思いますけど、結局押し込んだ後にどうやって点を取るのかという部分がまだ足りていない」と鎌田が話すように、10月シリーズ以降取り組むべき課題が明らかになった。
実際に9月シリーズでは、開催地で移動や時差、雰囲気、環境を経験することが最大の収穫だった。最終ラインやボランチに負傷者も多く、テストの幅も限られるなか、三笘薫と堂安律のシャドー、鎌田のボランチ起用、4バックなどを実施。次からは「世界のチームと戦うのは、やっぱり違うことをやらないといけない」(鎌田)と、ブラッシュアップしていく作業にシフトする。
残り9か月の道のりで、一気に課題を解決することはできない。W杯から逆算して棲み分けすることも必要で、10月シリーズに控えるブラジルとの一戦はまさに実力を試すには格好の相手だ。鎌田は「意識的な部分もそう。チームとしては『取った後にもうここが空いてるんだよ』とか、そういう仕組みの部分というのはもっと明確にできると思う」。勝手を知る日本で、戦術の引き出しを増やしたり、攻撃の精度を高める練習に取り組むことができる。
本大会に向けてこの2試合が無駄になることはないだろう。W杯優勝という目標に向けて、避けられない過程だった。
(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)




















