枠を捉えられなかったダイレクトボレー “代名詞”を決めてこそ…南野のサバイバルを勝ち抜く術

メキシコ戦にシャドーで出場した南野拓実【写真:荒川祐史】
メキシコ戦にシャドーで出場した南野拓実【写真:荒川祐史】

南野拓実は後半8分に決定機を逃した「最低限枠を捉えないと」

 森保一監督率いる日本代表は9月6日(日本時間7日)、アメリカ・カリフォルニア州オークランド・コロシアムでの国際親善試合メキシコ戦を0-0で引き分けた。MF南野拓実はダイレクトボレーで枠を捉えられず、決定機を逃した。伝説として残るCLのリバプール戦を筆頭に“代名詞”ともいえるボレーシュートがある。

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 何度も何度も決めてきた。後半8分、FW上田綺世のポストプレーから右サイドでMF堂安律、MF久保建英と繋ぎ、久保がファーサイドへクロスを供給。これを待ち構えていた南野が右足のダイレクトボレーで狙ったが、惜しくも枠の上に飛んでいった。

「最低限枠を捉えないといけないシチュエーションだったと思いますし、そこは自分自身次に向けての課題かなと思います」

 今まで大舞台でネットを揺らしたダイレクトボレーは何度もあった。世界に強烈な印象を与えたのはオーストリアザルツブルク時代にUEFAチャンピオンズリーグでリバプール相手に決めた伝説のシュートだろう。2019年10月2日のグループステージ第2節で欧州王者の本拠地に乗り込み、左サイドからのクロスを鮮やかなダイレクトボレーで叩き込んだ。日本代表でも、歴代10位の通算24ゴール。現在の森保ジャパンでは誰よりも得点を生み出し、勝利に貢献してきた。このようなシュートを決めてきたからこそ、這い上がって日本代表に生き残り、31歳で迎える北中米W杯を目指す立場にいる。

 課題としてチーム全体として攻撃パターンに欠き、MF堂安律は「日本の理想の崩し方だった」としつつ「ちょっと同サイドで攻めようとしすぎていたかな。右サイドで崩したあとの仕留める所は左のウイングだよっていうのは、ちょっと感覚的にチームとして共有できてなかった」と徹底できていなかったと反省した。だからこそ、決定機を逃したシーンは色濃く残ってしまう。

 W杯が行われるアメリカの地で開催国のメキシコ相手に真っ向勝負で挑んだ一戦は、必ず糧になる。南野も一振りを無駄にしない。次こそ必ず仕留めるーー。

(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)



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