「W杯こういう雰囲気なるよ!」 “野球場”の異様な空気、試合中に大音量CMも「集中しづらい」

開催国で積んだ経験「いい予行練習ができた」
北中米ワールドカップ(W杯)へ大きな収穫となった。森保一監督率いる日本代表は9月6日(日本時間7日)、アメリカ・カリフォルニア州オークランド・コロシアム国際親善試合メキシコ戦を0-0で引き分けた。昨年までMLBオークランド・アスレチックスの本拠地で見た目は完全に“野球場”。4万5000人超のアウェーで試合中に大音量でラテンの音楽に乗せたCMが流れるなど、異様な空気に包まれた。日本や欧州とは違う独特な雰囲気は本大会へ向けては“予行練習”となった。
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会場全体に響いた音楽。開始から約26分、プレーが中断したタイミングでテキーラのCMが大音量で流れ出した。試合中にもかかわらず、アナウンスと明るいリズムで独特の雰囲気が漂った。
「W杯こういう雰囲気なるよ!」
集中を切らさぬよう、森保ジャパンの選手たちは次々と声をかけた。メキシコサポーターが360度から発する大声援も、空気感は北中米でしか味わえない。これは9か月前に開催国でメキシコと対戦できた大きな1つの意味となった。
「非常に良いものやったと思います。こういう雰囲気、アジア最終予選ではあんま味わえないような、エンターテイナーチックな音楽が流れたり、ちょっとなんか集中しづらい、高揚感のあるような、フワッとなりがちな雰囲気とかも、みんなで声かけ合いながら。いい予行練習ができましたし(コロンバスへの)長距離移動もまたそれもいい準備の練習になると思う」(堂安律)
日本が主導権を握る時間帯もあり、1996年以来、29年勝利から遠ざかっているメキシコ相手に対等な試合運びができた。W杯へ向けて、攻守の手応えはもちろん、北中米を肌で感じられたことは大きかった。MF久保建英も「みんなちょっと緩い雰囲気だったのかわかんないですけど、スタジアム自体もそのサッカーっていう感じでもなくて、あんまり入りが良くなかったなっていうのは個人的にありました。そこから試行錯誤しながら、途中からみんなコンディション上がってきて、押し込む展開も増えて良かったんじゃないかなとは思います」と、飲まれずに柔軟に対応できたからこそ、掴み取れた勝ち点1だと捉えた。
次戦アメリカ戦は西から東へ航空機で約5時間移動して、時差は3時間、中2日と厳しい環境を経験できる。最終予選で圧倒的な強さを見せ、世界最速の出場権を手に入れたからこそ実現した今回の米遠征は来年、必ず生きてくる。
(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)



















