【プレミア開幕】鮮烈デビューでマンC史上2人目の偉業 攻撃スタッツ光る“ラインブレイク巧者”

マンチェスター・シティのタイアニ・ラインデルス【写真:ロイター/アフロ】
マンチェスター・シティのタイアニ・ラインデルス【写真:ロイター/アフロ】

プレミア初挑戦名鑑:マンチェスター・シティMFタイアニ・ラインデルス(オランダ代表)

 プレミアリーグ2025-26が開幕し、「FOOTBALL ZONE」では新たにプレミア初挑戦を迎えた注目選手を紹介。今回はマンチェスター・シティに加入したオランダ代表MFタイアニ・ラインデルスにスポットライトを当てる。開幕戦でいきなり1ゴール1アシストを含め、3得点に絡む鮮烈なパフォーマンスを披露し、今後のシティの看板を担うに値するスタッツも記録している。(参照:プレミアリーグ公式サイト、英放送局「BBCスポーツ」)

【プレミアリーグ2025-26開幕】U-NEXT サッカーパックが全試合を独占配信 気になる登録方法は?

 ACミランから4650万ポンド(約90億円)で獲得したラインデルスは、昨季のセリエAにおいて屈指のボックス・トゥ・ボックス型ミッドフィルダーとして高く評価されていた。昨季は10得点4アシストを記録。中盤の選手としてはナポリMFスコット・マクトミネイに次ぐ得点関与数(14)を叩き出した。とりわけ、敵陣を破壊する縦パスに秀逸で、229本の“ラインブレイクパス”を記録。そのうち47本は守備ラインを突破するもので、リーグ最多だった。

 ドリブルでも561回のボールキャリーを記録し、10メートル以上のキャリー数でリーグ7位にランクイン。さらに、「セカンダリーチャンスクリエイター」としても特筆すべき数字を残しており、最終的にシュートで終わった一連のプレーに205回関与。これはセリエA全体で最多だった。ラストパスやアシストにこそ表れにくい節があるものの、攻撃構築力に優れる選手であることを裏付ける。

 守備面ではインテンシティの高いプレミアで一貫したパフォーマンスを発揮できるかは未知数ではあるが、その攻撃的センスとフィジカルの強さは、MFロドリとの併用を前提とするペップ・グアルディオラの構想において非常に理にかなった補強と言える。

 そして、今季の開幕戦、ラインデルスは早くもその才能をプレミアの舞台で証明してみせた。ウルブスとのアウェー開幕戦に先発出場すると、1ゴール1アシストの大活躍を披露。マンチェスター・シティの選手としては、セルヒオ・アグエロ以来2人目となる“プレミアデビュー戦でゴール&アシスト”を達成した。

 前半に決めたゴールは、ペナルティーエリア内への鮮やかな抜け出しから逆サイドネットを射抜く技ありの一撃。さらに、エースFWアーリング・ブラウト・ハーランドへのアシストは、絶妙なタイミングと視野を兼ね備えたディスガイズパスだった。この試合におけるラインデルスのスタッツも目覚ましいものだった。82回のボールタッチ、57本中52本のパス成功(成功率91%)、うちファイナルサードでのパスは22本で、チーム内ではMFニコ・ゴンサレスに次ぐ2位。完全に試合のリズムを掌握していた。

 試合後、グアルディオラ監督は「本当に素晴らしい。初日からインパクトを与えている」と称賛。さらにBBC解説の元イングランド代表FWアラン・シアラーも「まさに完璧な中盤のパフォーマンス。プレミアで大成功するだろう」と絶賛。27歳での初のプレミア挑戦にして、すでにファンの心を掴む衝撃のデビューとなった。今季のシティ、そしてプレミアで主役の座に名乗りをあげてくるのか必見だ。

page1 page2

今、あなたにオススメ

トレンド