“巨大フラッグ”で祝福…J1助っ人GKが歴代最多記録を更新 歴史あるクラブで「メモリアル」

東京Vのマテウスは7月20日の町田戦でクラブのGK歴代最多出場記録を達成した
東京ヴェルディのブラジル人GKマテウスは、7月20日に行われたFC町田ゼルビア戦でリーグ通算出場試合数を195試合に伸ばし、クラブOBのGK高木義成氏を抜いて、クラブのGK歴代最多出場記録を更新した。リーグの中断が明けた8月9日のリーグ第25節・横浜F・マリノス戦(1-0)の試合後には、サポーターがマテウスの顔が描かれた巨大なフラッグをゴール裏に掲げ、歴史あるクラブで偉大な記録を達成したブラジル人GKを称えた。
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この中断期間中、東京VはFW木村勇大、MF翁長聖、DF綱島悠斗という主力3選手がクラブを離れた。この試合に敗れれば横浜FMとの勝ち点差が「4」に縮まるだけでなく、主力を失ったチームの自信も大きく揺らいでいただろう。しかし、東京Vは前半から横浜FMを圧倒。後半に昨季からの躍進を支えた3バックで唯一クラブに残ったDF谷口栄斗が決勝点を記録した。マテウスも横浜FMの鋭いシュートを2度ビッグセーブで防ぎ、無失点に大きく貢献している。
試合中も大きく貢献したマテウスだったが、チーム最年長選手として練習からチームを引っ張っている。「チーム内で自分自身が性格上、声を大にして言うことも多いですが、自分だけではなく、ほかの日本人選手も言えないといけません。それを谷口選手にも言いましたが、そういうことも刺激になって、ゴールを決めてくれたとしたら良かったです」と、谷口にもよりリーダーシップを求めたことを明かした。
ピッチ内外での貢献が認められたからこそのフラッグだったのだろう。東京Vの1番は「フラッグ」という言葉に反応すると、かぶせるように日本語で「今日、初めて。ちょっとビックリした。うれしい。うれしかった」と言い、「今日、サポーターがあのような形で歴代最多出場記録を更新してくれたことを祝ってくれたことは、とても嬉しかったです。自分自身これに満足しているわけではありませんが、この数字はメモリアルなものだったと思いますし、今日は自分でもしっかりこの勝利とああいうことをしてもらえたことをお祝いしたいと思います」と喜んだ。
この試合に勝利した東京Vだが、主力が抜けた事実は変わらない。今後も難しい試合が続くことは想定されるだけに、残留を争うライバルに勝ち切れたことは大きな意味を持つ。「選手たちがやるべきことは、グラウンドで全力を出し切ることです。ただ、財政的な部分を見ても、他クラブとの差があることは明らかです。今季はシーズン中に(千田海人を含め)4人が抜けました。そのなかで自分たちの仕事ぶりは、クラブもしっかり見てくれていると思いますし、そこでのクラブとの関係性も、クラブがどう動くかは大事なことだと思います」と、クラブを支えている選手をしっかり評価してほしいという思いも口にした。
昨季、J1昇格1年目で6位に躍進して評価を高めた東京V。シーズン中に主力が引き抜かれたなか、古豪をJ1に居続けられるチームに戻すためにも、マテウスはピッチ内外で強く訴え、戦っていく。




















