古巣と再戦で苦笑い「1度だけじゃ」 J屈指の助っ人、欧州行きの若手に「アドバイスは不要だった」

途中加入ながら守備の要として活躍するショルツ
今夏の移籍市場でFC東京に加入したDFアレクサンダー・ショルツは、チームの守備を引き締めて、チームを上昇気流に乗せている。すでにリーグ戦3試合、天皇杯2試合でプレーしたショルツは、「休みは少ないけれど、自分もチームも充実している」と、8月10日の鹿島アントラーズ戦へ向けて充実の表情を見せた。
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中断明け最初の試合となった天皇杯ラウンド16のセレッソ大阪戦でも、FC東京は2-1の勝利を飾った。ショルツは「加入した時に、このチームは良いチームだと言っていたけれど、それを見せ始められている。ただ、シーズンはまだ長いし、それを示し続けなければいけない。ここ最近は柏以外には負けていない。鹿島を相手にも良い状態を保てればいい」と語った。
鹿島の印象について「いい選手が非常に多い。それほどスタイルは変わっていない。ダイレクトにプレーする印象だ。いい選手がいて、チームとしても質が高い。とてもいい試合になるだろうね。いい意味で戦いが多いから鹿島との試合は個人的にもすごく好きだ」と語り、14点を挙げて得点ランクトップに立つFWレオ・セアラとFW鈴木優磨との対戦を心待ちにした。
「リーグでも最高の2人だ。レオ・セアラは多くのゴールを挙げている。鈴木優磨はクオリティが高いし、ピッチのどこでも何かしら仕事ができる選手だ。とても賢い選手でもあるから、彼との対戦もいつも楽しみなんだ。勝利できれば自信にもなるし、ホームゲームだから攻めて、今見せている良いサッカーをさらに発展させたい。そのためにも自信を持って臨みたい」
リーグの中断期間にはいくつかの出来事もあった。天皇杯ではベスト8で再び古巣の浦和レッズと対戦することになった。また、新たにチームメイトになったばかりのDF木村誠二は、ベルギー1部KVCウェステルローにステップアップ移籍をした。
味の素スタジアムでのリーグ戦で3-2の勝利を収めた後、古巣である浦和との試合が終わったことに安堵していたショルツだが、「1度だけじゃ足りなかったみたいだね」と、8日に決まったばかりの組み合わせに苦笑いし、「埼玉での試合になるけれど、これもサッカーの一部だ。アウェーに行って、チャンスを掴まないといけない。その前にリーグ戦が数試合あるから、まずはそれをしっかり戦うよ」と目の前の試合に集中した。
また、かつてベルギー1部リーグの3クラブでプレーした経験を持つショルツは、「彼にはアドバイスは不要だったよ。自分のプレーをすれば大丈夫」と木村の活躍に太鼓判を押し、「ベルギーで何シーズンも過ごしたから、リーグやクラブについて一般的な情報は伝えた。彼については短い期間しか一緒にいなかったから、わからないことも多いけれど、チャンスを掴む準備はできていると思う。英語もしっかり勉強していたからね。コミュニケーション能力は間違いない。成功できるチャンスはあると思うし、幸運を祈っているよ」とエールを送った。
FC東京が躍進すれば、ベルギーに新天地を求めた下部組織出身の木村にも励みになるだろう。ショルツは「選手は全員、準備ができていると思うし、ピッチに立った選手が良いプレーをするといういい流れもできている。コミュニケーションもよく取れているし、チームに溶け込めている。相手も2位で自信を持って臨んでくるだろうから、すごく試合が楽しみだよ」と重要な一戦へ意気込んだ。
(河合 拓 / Taku Kawai)




















