J1監督が語る“埼スタ”での戦い方「後半に多い」 徹底的なリスク排除…無失点に導いた一手

【写真:柳瀬心祐】
【写真:柳瀬心祐】

キックオフでエンドを変えた福岡・金明輝監督の狙い

 アビスパ福岡は7月27日のJ1リーグ第23節延期分で浦和レッズとアウェーで対戦し、0-0で引き分けた。キックオフ前にはコイントスでエンドを選ぶ権利を得た福岡が、前半に自分たちのサポーターに向かって攻める形になるようにエンド変更を求めたが、試合後、その理由を金明輝監督が説明した。

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 浦和は今シーズンのJリーグでPKからの得点がないのだが、クラブ・ワールドカップではリーベル・プレート戦でFW松尾佑介が1得点を挙げている。特にホームの埼玉スタジアムで浦和のファン、サポーターは、アウェーチームに圧倒的な声援で圧力をかけてくることから、試合終盤にリスクを減らす意図があったと金監督は言う。キックオフ時のエンド交換について「今年、何回かやっているんですよ」と切り出した福岡の指揮官は、具体的にその理由を説明した。

「やはりファン、サポーターが非常に多くて、浦和さんは後半にPKを取ることが多いんです。あの歓声と雰囲気感で、グレーなところがそういったところに流れてしまうのかなと。後半勝負だと思っていましたので、前半はそういったところを含めて(逆にした)。当然、(コイン)トスですから運もありますが、そういうことは共有して試合に入りました」と、拮抗した状況で試合終盤を迎えることを考慮して、PKを与えるリスクを下げるための一手だったと語った。

 PKを与えるリスクについては、選手たちにも強く共有されていたようで、試合中にMF金子拓郎やMFマテウス・サヴィオとのエリア内で接触があったDF安藤智哉は、マテウス・サヴィオと口論になった場面について「あれはレフェリーに聞いたら、『(足は)かかっていたけど』と言われました。あれでファウルを取られたら『えっ?』ていう感じですから。ここのスタジアムは結構、PKが多いっていうデータがあったので、まだまだああいうギリギリな対応だったので、そういったシーンをできるだけ少なくしないといけない。そこも自分の課題」と、振り返った。

 この日の引き分けで無敗試合数を6試合(2勝4分)に伸ばした福岡。この試合でも得点力を欠き、勝ち切ることはできなかったものの、細かなことまでチーム内でしっかり共有して警戒し、試合に臨むことができているようだ。

(河合 拓 / Taku Kawai)



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