高校サッカー総体「勢力図」予想 トーナメントに偏り…死のAブロックを勝ち抜くのは?

Aブロックに昌平、阪南大高、前橋育英、大津とプレミアリーグ勢が集結した
7月26日から開幕する高校生たちの真夏の祭典・インターハイ。全国51代表校の頂点に立つのはどのチームか。注目カードと優勝候補をピックアップしていきたい。
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まず優勝候補に挙げられるのが、昌平、前橋育英、大津、流通経済大柏、帝京長岡、神村学園の高円宮杯プレミアリーグ勢だ。
ユース年代は東西12チームずつで形成されるプレミアリーグを頂点に、全国7地域のプリンスリーグ(1部、2部:1部しかない地域もある)、都道府県リーグにカテゴライズされるが、やはり日常の公式戦のレベルが高いプレミア勢がトーナメント戦でも1つ抜けた存在となる。
このプレミア組を中心に、尚志(東北・1位)、山梨学院高(関東1部・2位)、桐蔭学園(関東1部・3位)、浜松開誠館(東海・2位)、阪南大高(関西1部・2位)、米子北(中国・1位)、岡山学芸館(中国・3位)、日章学園(九州1部・2位)と言ったプリンスリーグ上位組が続くという図式だ。
注目すべきがそのプレミア組が一方のブロックに偏ったこと。トーナメント表を見て、ベスト4までのブロック分けで言うと、Aブロックに昌平、阪南大高、前橋育英、大津が同居し、さらにそこに立正大淞南、高川学園という力のあるチームも入っている。ここがいちばんの激戦ブロックとなった。
前回大会王者でもある昌平は、プロ注目のレフティーMF山口豪太と変幻自在のドリブラー・長璃喜の強烈デュオがおり、このホットラインを軸に185センチの高橋心晴と186センチの伊藤隆寛の大型CBコンビら、各ポジションにタレントを擁する。テンポよくつなぐことも、DFラインからの大きな展開で一気に剥がすこともできる柔軟性に富んだサッカーを見せる。
だが、ベスト8前の道のりに阪南大高、サイズのある高速ストライカー・若月大雲やU-16日本代表の1年生FW野田歩とアタッカー陣に個性的な選手を揃える立正大淞南がおり、上位進出は一筋縄ではいかない。
そして昨年度の選手権優勝メンバーの大半が残り、プレミアEASTでも4位につける前橋育英は今大会、プレミアEAST2位の流通経済大柏と並んでダントツの優勝候補だが、初戦の相手である高川学園は厄介な相手だ。エースストライカー・大森風牙を擁し、攻守においてまとまりがある。セットプレーを始めとして、対策はきちんと練ってくるだけに、前橋育英としては不気味な相手だろう。
この1回戦屈指の好カードを突破しても、3回戦ではおそらく大津が待ち構える。プロ注目の185センチのレフティーCB松野秀亮、サイドバックからCBまで幅広くできる181センチのDF村上慶が最終ラインを束ね、福島京次と福島悠士の頭脳的なダブルボランチが攻守を司る。土台の強さはトップクラスで、プレミアWESTで失点の少なさはリーグ2位だ。この激戦ブロックはどこが勝ち上がってくるのか予想は難しい。
BブロックにはプレミアEASTでリーグ1位の得点力、かつリーグ1位の失点の少なさを誇る流通経済大柏が本命として座るが、桐蔭学園、プリンス関西1部の京都橘、プリンス九州1部の飯塚、昨年のメンバーが残るプリンス北海道の札幌大谷、米子北が揃う。横綱に対して彼らがどう挑むのかも注目だ。
Cブロックの本命は帝京長岡だが、個性的なチームが多く揃っている。プリンス関西2部で首位の大阪産業大附属、プリンス東海の帝京大可児、プリンス関西2部の滝川第二。プリンス関東1部で2年生FW内海心太郎とCB齋藤空人と身体能力の高い攻守の要がいる鹿島学園。FWからボランチまで幅広くこなすユーティリティー・吉崎太珠、大平陽稀ら2年生にタレントを揃える日章学園。左の陶山響、右の萩原慶と両サイドにタレントを持つ一昨年度の準優勝校・桐光学園などが上位進出の可能性を持っている。
最後にDブロックはCB中野陽斗、2年生MF佐々木悠太、MF福島和毅、FW倉中悠駕と強固なセンターラインを誇る神村学園がいる。だが、初戦となる2回戦でFW宮本周征、左利きのCB高橋遼らタレントを揃え、ショートパスとミドルパスを駆使して多彩に攻めてくる帝京と当たる可能性があり、このカードが実現すれば2回戦最大の好カードとなる。
さらに激戦区・静岡を勝ち抜いた浜松開誠館、山梨学院、岡山学芸館とプリンス上位組が揃っており、ここも混戦のブロックとなりそうだ。常に番狂わせがあるのがトーナメントの宿命。だが、近年のインターハイ、選手権を見ても、最終的に上位に来ているのはプレミア、プリンスリーグとカテゴリーが上位のリーグに所属しているチーム。
インターハイは35分ハーフと短く、決勝以外は延長戦も無いため、番狂わせは起こりやすいが、真夏の連戦などを考えると、ベンチ入りメンバーを含めてのトータルのレベルの高さが求められる。それゆえに、上位進出はそれが高いチームになる傾向となる。今年もその傾向通りになる可能性は高いが、そこを打ち破った覇者が出てきてくれることも期待したい。
(FOOTBALL ZONE編集部)












