直近3戦11失点「準備してきたのに」 浮き彫りになった守備の課題、指揮官も痛恨「やられてしまった」

湘南が浦和戦で4失点を喫した
湘南ベルマーレは、7月23日にJ1第21節の延期日程で浦和レッズとアウェーで対戦して1-4で敗れた。最終ラインの背後を攻撃された対応について、山口智監督は「今日は本当に悪いほうにいって内容が良くなかった」と4失点で破れた一戦を振り返った。
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湘南は開幕当初こそ3連勝スタートするなど好調だったが、徐々に勝ち点が伸びない厳しい時期を迎えて5月11日の東京ヴェルディ戦に勝利して以来、リーグ7試合勝利なしで浦和戦を迎えた。それでも、湘南の代名詞と言えるようなハイプレスを仕掛ける姿勢は変わらず、山口監督は「守備のところでは自分たちがアグレッシブに前から行くところ、もちろん西川(周作)選手の裏返しを頭に入れながらというところはあったんですけど、何回か奪えてチャンスにもできそうな時もあった」と話す。
一方で、そのような高い位置に選手を配置したあと、浦和が背後のスペースへ入れてくるボールへの対応に問題を抱えた。浦和のゴールは1点目から3点目が全てセットプレーであり、指揮官が「結果が示す通りの内容だったと思いますし、全てセットプレーのところに尽きるのかなと思います」と話したように、そこで守れなかったことにも問題はあるものの、「その対応もそうですけど、その前のコーナーキックにしてしまうところの対応も含めて、準備をしてきたのにもかかわらず、やられてしまった」と悔やんだ。
象徴的だったのは浦和の2点目で、湘南の攻撃が浦和のゴールキックになって終わったあと、浦和が短くつないでDF荻原拓也がボールを受けた時に、まるでエアポケットに入ったように周囲の選手が止まってしまい、一方で最終ラインも背後への警戒がなく高い位置を維持してしまった。そこに荻原からFW小森飛絢へ簡単なロングボールが出てピンチを迎えてコーナーキックに。そして、そのコーナーキックから小森に決められた。3点目につながったスローインも、西川のロングフィードへの対応で後手を踏んだところからだった。
山口監督は「ボール状況をしっかりと判断するというところが大きなポイントと考えていました。もちろん2点目の失点のシーンも背後一発で、荻原選手が持った時のボール状況で、そのシーンだけではないんですけれども、前から行く分コンパクトにしたい反面、裏側のところ。どこから行くのかというところと、どこで誰が対応するのかというところのコミュニケーションも含めて、今日は本当に悪い方にいって内容が良くなかったと思います」と、対応への問題について話していた。
7月19日にセレッソ大阪と対戦して3-3で引き分けた試合でも、ボールホルダーにプレッシャーがかかっていないタイミングでハイラインの背後を突かれた失点があった。夏のウインドーで主力の3選手が欧州移籍したダメージも抱えるが、残留争いに軸足を置きつつある中では直近のリーグ3試合で合計11失点という状況の立て直しが求められる。その1つの要素として、ハイプレスと最終ラインの高さ、そして背後への対応のバランスを整えることがあると言えそうだ。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)




















