A代表デビュー10選手に明暗 最高評価は2人…森保Jの出場全16選手「パフォーマンス査定」

英記者が11人を採点【写真:Noriko NAGANO】
英記者が11人を採点【写真:Noriko NAGANO】

4ゴールのジャーメイン良、2アシストのキャプテン相馬勇紀に最高評価

 日本代表は7月8日、EAFF E-1サッカー選手権の初戦でホンコン・チャイナ代表と対戦し、6-1で勝利した。10選手がA代表デビューしゴールラッシュも、後半はCKで失点するなど課題も残った一戦。出場16選手を5段階評価(最高が5つ星★★★★★)で査定する。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大)

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   ◇   ◇   ◇

<GK>
■ピサノアレックス幸冬堀尾(名古屋グランパス)=★★☆☆☆
 今年5月にJリーグ初出場を果たすと、19歳でいきなりA代表デビュー。プレー機会は少なかったが、雨の影響もあってかファンブルのミスも出た。失点シーンについても、「自分の守備範囲を広げるというところ」と課題を語った。

<DF>
■荒木隼人(サンフレッチェ広島)=★★★☆☆
 左コーナーキックからファーサイドのマークを外されてしまい失点。「自分の責任かなと思っています」と悔やんだ。一方で、安定したディフェンスだけではなく、セットプレーから相手ゴールに何度も迫るなど、持ち味を発揮した。

■古賀太陽(柏レイソル)=★★★★☆
 今季、柏では3バックの中央を任される機会が多かったが、左でも問題なくプレーしたのはさすが。攻撃の起点となる縦パスを何本も披露し、川辺、垣田とつながってジャーメインの3点目を演出した。アピールに成功したと言える。

■安藤智哉(アビスパ福岡)=★★★☆☆
 終了間際に相馬の右コーナーキックに合わせ、ネットを揺らした。しかし、ファウルの判定で幻の初ゴールとなり、「ついてないなと思いました」と肩を落とした。守備でも不用意なファウルやミスもあり、安藤の日ではなかったか。

■望月ヘンリー海輝(FC町田ゼルビア)=★★★☆☆(→後半32分IN)
 昨年9月、10月と北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選に2度の招集があったが、ついにA代表デビュー。右サイドバックに入り、4バックの形となった。積極的に攻撃に絡んだが、守備ではクロスに頭で先に触られるシーンも。

<MF>
■川辺駿(サンフレッチェ広島)=★★★☆☆(→後半18分OUT)
 稲垣と久しぶりにダブルボランチを組んだ。スペースをうまく埋めて相手に仕事をさせず、攻撃でもフリックでジャーメインの3点目に絡むなど存在感を発揮。「狙っていた形はすごく出たと思う」と話したように、役割を果たした。

■相馬勇紀(FC町田ゼルビア)=★★★★★
 3大会連続の出場で前回大会のMVPが、キャプテンマークを任された。前半4分、同10分にクロスからともにジャーメインが合わせて、あっという間に2アシスト。左サイドから職人のように何度もクロスを配球し、格の違いを示した。

■稲垣祥(名古屋グランパス)=★★★★☆
 前半20分に宮代からボールを受けると、ペナルティエリア手前からミドルシュート。稲垣ほどの選手にこれだけの余裕を持たせると、ゴールに入るのは必然だっただろう。33歳とベテランの域に入ったが、強烈なアピールに成功した。

■久保藤次郎(柏レイソル)=★★★☆☆(→後半18分OUT)
 J1首位の柏で5ゴール4アシストと結果を残し、A代表デビューを飾った。右ウイングバックから何度も仕掛けたが、香港のDFチャン・シンイチらにやや苦戦した印象。「不完全燃焼でした」との自己評価だが、1アシストを記録した。

■大関友翔(川崎フロンターレ)=★★★★☆(→後半18分IN)
 途中出場組ではもっともインパクトを残したと言っていいだろう。積極的にボックス内に侵入する姿は川崎の先輩でもある田中碧、中村への浮き玉のパスは中村憲剛を彷彿とさせた。点差は開いていたが、ギラギラ感がにじみ出ていた。

■佐藤龍之介(ファジアーノ岡山)=★★★☆☆(→後半18分IN)
 北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の6月シリーズに続いて招集された。18歳8か月22日で出場し、大会最年少出場記録を更新。右サイドで積極的にボ―ルに触ったが、時間が短かった。日本代表の歴代最年少ゴールを狙う。

<FW>
■宮代大聖(ヴィッセル神戸)=★★★☆☆(→後半32分OUT)
 シャドーとしてA代表デビューを果たすと、足元のうまさを生かしてボ―ルを運んだ。前半は消えている時間もあったが、気を利かせてチームプレーに徹した。精度の高いシュートも持ち味だけに、ゴール前でのプレーも見たかった。

■ジャーメイン良(サンフレッチェ広島)=★★★★★(→ハーフタイムOUT)
 4ゴールを決め、文句なしのマン・オブ・ザ・マッチ。A代表デビュー戦でのハットトリックは史上4人目で、22分間での達成は歴代最速タイ記録。さらには95年ぶりとなるデビュー戦4ゴールに「名前が残ったかな」と笑顔を見せた。

■垣田裕暉(柏レイソル)=★★★☆☆(→ハーフタイムOUT)
 A代表デビュー戦も最前線からのハードワークで、ゴールラッシュの流れを作った。交代後に相手ボールの時間が増えたことから貢献度が分かる。ジャーメインが4ゴールを挙げただけに、欲を言えば目に見える結果が欲しかったか。

■山田新(川崎フロンターレ)=★★☆☆☆(→ハーフタイムIN)
 途中出場ではあったが、「点を取れなかったので悔しいデビューになりました」と語った。川崎では昨季19ゴールを奪ったが今季は2ゴールと苦しんでおり、決められない時間が続く。ポテンシャルは高いだけにきっかけを掴めるか。

■中村草太(サンフレッチェ広島)=★★★★☆(→ハーフタイムIN)
 後半ATにドリブル突破でペナルティエリアに侵入。股抜きで1人かわして左足でダメ押しの6点目を奪った。技術の高さはもちろん、相手の寄せに弾かれない強さもアピール。上々のA代表デビューも「少し物足りない」と自己評価。

(FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo)



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