クラブW杯敗退インテルに不協和音 主将の発言に注目「残りたくない選手は出ていくべき」

ラウタロ・マルティネスが試合後にコメント
米国で開催中のクラブ・ワールドカップ(W杯)は現地時間6月30日に各地で決勝トーナメント1回戦が行われ、優勝候補の一角と見られたインテル(イタリア)はフルミネンセ(ブラジル)に0-2で敗れて姿を消した。試合後に主将のアルゼンチン代表FWラウタロ・マルティネスは「残りたくない選手は出ていくべき」と発言し、これがトルコ代表MFハカン・チャルハノールに向けたものだとクラブ幹部が認めている。
インテルはUEFAチャンピオンズリーグ(CL)で準優勝し、今大会前にシモーネ・インザーギ監督からクリスティアン・キヴ監督にバトンタッチ。新体制で大会を迎えたなか、グループリーグE組では浦和レッズへの逆転勝利も含め2勝1分で首位通過した。
しかし、米北西部にあるワシントン州シアトルでグループリーグ3試合を終えた後、米南東部のノースカロライナ州シャーロットに移動。シーズンで63試合目という悪条件のなか、チームは力を使い果たしたかのように0-2で敗れた。
イタリアのサッカー専門サイト「トゥットメルカートウェブ・コム」によると、その試合後に主将のラウタロは「今日のゲームで負けてしまったとしても、ここには残りたいという思いを持たなくてはいけない。残りたい選手は残り、残りたくない選手は出ていくべき。この重要なユニフォームのために戦わなくてはならない。僕はそのように戦いたい。これはメッセージだ」と強い言葉を投げかけたという。
この発言についてインテルのジュゼッペ・マロッタCEO(最高経営責任者)は、「この熱いインタビューはキャプテンとしての情熱やメッセージを示したものだろう。選手を鼓舞し、帰属意識を高めるものだ。選手が移籍の意思を示した時、その扉は大きく開かれるだろう。この発言は、チャルハノールに向けたものだ。責めるべきではない。今後、数週間で話し合いを行い、移籍を望むのなら耳を傾ける」と話した。
負傷を抱えコンディション不良とされていたチャルハノールは、最終的にこの大会でプレーすることなくシーズンを終えた。インザーギ監督時代のインテルを支えたトルコ代表の「10番」は、新シーズンに向け新天地を求めることになるのだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)