森保監督「自分も立て直せなかった」 横浜FMに言及…下位低迷で「どんどん消極的に」

横浜FMの苦境に森保一監督が言及【写真:Noriko NAGANO】
横浜FMの苦境に森保一監督が言及【写真:Noriko NAGANO】

横浜FMを視察した森保監督、低迷する名門にエール「これからじゃないかと」

 横浜F・マリノスは6月25日に行われたJ1リーグ第15節延期分でFC東京と対戦し、0-3の完敗を喫してリーグ戦3連敗となった。最下位に沈み、シーズン中に2度目の監督交代を行ったが、状況は改善していない。この試合を視察した日本代表の森保一監督は、大島秀夫監督が就任して2試合目の名門に対して「これからじゃないかと」と、改善の兆しが見えていると言及した。

 昨年5月にはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝を戦い、アジアの頂点を狙っていた名門が、史上初の降格の危機にある。2025シーズンも後半戦に入ったなかで、横浜FMは最下位に沈んでおり、残留圏にいて消化試合が1試合少ない17位・湘南ベルマーレまでは勝ち点差「8」となっている。

 この試合前までは、17位だったFC東京にも完敗を喫した形だが、森保監督は「外からでは結果しか見えないので、中で何が起きているか分からないですけど」と前置きをして、「大島監督になって直近の試合と、そこは暫定(監督)だったと思いますけど(前節の岡山戦0-1)、この2試合を見て、以前のマリノスのアグレッシブさを取り戻しつつあるかなと。これからじゃないかと」と、言及した。

 自身もサンフレッチェ広島を率いてJ1リーグを戦い、3度のリーグ優勝を果たしている森保監督だが、広島での最後のシーズンとなった2017シーズンには17試合を終えて2勝4分11敗で17位という順位のときに退任していた。残留争いの難しさも知る指揮官は、こうした苦境に必要なことを問われると、「自分も立て直せなかったときもありますし、簡単なことではないと思います。下位に低迷しているチームの問題や課題が同じかといったら、いろんな違いがあると思いますし、どうしたら良いかは一番近くにいる人が問題点を一番分かっていると思うので、そこを改善するのが大切だと思います」と切り出した。

 そして、「一つ言えるのは結果が出なければどんどんプレーが消極的になっていくので、そこはミスすることだったり、これまで出なかった結果を恐れて思い切ってプレーできなくなることが良い結果につながらないと思いますので、どれだけ思い切ってプレーできるかは大切。チームとして想いを共有して、コンセプトを共有して、やり続けることが解決策かなと思っています」と、助言した。

 2017年から横浜FMのコーチングスタッフ入りして、下部組織のチームを経て2021年からはアシスタントコーチやヘッドコーチとしてチームを見てきた大島監督は、悩める名門を立て直すことができるだろうか。

(河合 拓 / Taku Kawai)

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