浦和が“番狂わせ”を起こせる理由「チャンスになる」 欧州でプレーの助っ人「ちょっと違うんだ」

グスタフソンはイタリアでのプレー経験持つ
浦和レッズのMFサミュエル・グスタフソンは、現地時間6月20日にクラブ・ワールドカップ(W杯)の第2戦、インテル(イタリア)戦の前日取材対応を行った。対戦相手のクリスティアン・キヴ監督からキープレーヤーに挙げられたプレーメーカーは、日本とヨーロッパのサッカーのスタイルの違いがチャンスを生むという考えを明かしている。
浦和は初戦でリーベルプレート(アルゼンチン)に敗れ、インテルはモンテレイ(メキシコ)と引き分けた。グループリーグが上位2チーム突破の関係上、浦和はインテルに敗れると決勝トーナメント行きの可能性が潰える。可能性を繋ぐためには、最低でも引き分けることが必要になる。
そのリーベル戦で、チームの中でも印象的な活躍を見せた1人がグスタフソンだった。1-3で敗れたゲームだが、FW松尾佑介のPKにつながるMF金子拓郎がファウルを受けた場面では、長い距離のドリブルで相手を引き付けてラストパスを出した。キヴ監督は前日会見で「グスタフソンは好きな選手ですし、プレーを映像で研究しましたが、技術的にも、フィジカル的にも彼がキープレーヤーだと思います」と話した。
それについて「もちろん、非常に嬉しいことですね。素晴らしいキャリアを持っている方から、そのような意見をいただけるのは。誇らしい気持ちにさせてもらえます」と喜んだ。グスタフソンは、昨季から浦和でプレーしているが、20代前半の時期にはトリノやエラス・ヴェローナといったイタリアのクラブでプレーした経験も持つ。
それだけに、イタリア人記者からも質問を受けていたが、「日本サッカーはちょっとヨーロッパサッカーと違うから、僕の意見ではそれがチャンスになり得ますね。スタイルがちょっと違うんだ」として、「もちろん、このトーナメントの興味深いところですね。色々なスタイルのチームが対戦するのは。インテルにとって、普段の相手と違う感じの相手と試合をすることになるから、それが僕たちの強みになり得ると思う」と、翌日のゲームを見据えていた。
浦和が押し込まれる時間が長くなる場合でも、ボールを持つ時間を作れる場合でも、チーム全体が前進する際にプレーメーカーとして機能するグスタフソンの存在は欠かせない。イタリアと日本のスタイルの違いを、浦和に有利な方向に働かせられるのか注目される。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)