長髪をバッサリカット「恋しいです」 新加入の助っ人DF、チームに合流も「もう少し時間が必要」

ショルツが加入記者会見に登場
カタール1部アル・ワクラSCから、J1のFC東京に加入した元デンマーク代表DFアレクサンダー・ショルツが6月20日にクラブで加入記者会見を行った。24年まで浦和レッズに所属していた助っ人DFは、日本への帰還について「予定より早かったですね。もう少し自分が衰えて、プレッシャーが弱くなってから戻ってくる予定でした」と冗談を飛ばしつつも、J1最多失点を喫しているクラブの守備の立て直しにも自信を見せた。
【PR】DAZNを半額で視聴可能な学生向け「ABEMA de DAZN 学割プラン」が新登場!
浦和に在籍していた3シーズンで、チームの守備の要として活躍して副キャプテンも務めていたショルツは、半年以上も前から代理人に対してFC東京からコンタクトがあったという。「長い間、オファーを受けていたが、タイミングが合いませんでした。それが突如として話がまとまって契約しました」。
アル・ワクラでのシーズンが終わり、「写真や動画を撮影される機会もなくなるし、カタールは暑かったので。自慢だったロングヘアーが恋しいです」と、自慢の長髪を切ってオフを過ごす予定だったたなかで、この移籍話がまとまったと説明し、「でも、良いことですよ。以前のクラブは長髪でプレーしていましたが、新しいクラブでは新しいヘアスタイルでプレーすることになりました。それもいいんじゃないかなと思います」と、気持ちを切り替えた。
笑顔のあふれる入団会見だったが、チームの現状は笑えるものではない。上位進出が期待された首都クラブは、現在17位と前半戦を終えて残留争いの渦中にいる。失点数は1試合消化試合の多い名古屋と並び、リーグワーストの28だ。その立て直しを期待されていることを自覚するショルツは「自分には大きなプレッシャーがかかっていると思います。すでにこのリーグで3年間プレーして、みんなが私のスタイルを知っていますし、良いプレーもできていたので、同じようなプレーが求められることは理解しています」と語った。
苦しむチームに何をもたらせるか。ショルツは「自分のパーソナリティ、経験、責任感の強さをもたらせると思います。またピッチでのプレースタイルは、人々やチームをまとめて前進させられるものだと思います」と、チームを押し上げていくと宣言した。
クラブを立て直すと同時に、自身のキャリアにとっても再出発となる。カタールでは2024-25シーズンに公式戦33試合に出場して3アシストを記録したが、「チームとしても、個人としても良い1年を過ごすことはできませんでした。自分の本来の力をピッチで出せませんでした。カタールで学んだのは、どれだけ個人で努力できるかということだったと思います。(カタールのサッカーは)自分が知っていたサッカーとはまるで違うもので、個人に頼ったサッカーをしていました。もちろん日本のサッカーも、個人のレベルは高いのですが、試合のスピードがまったく違います。向こうではゆっくり、簡単なスピードでプレーしていると思ったら、最後のところだけは最速のプレーになるんです。本当に、とてもとてもとてもクオリティの高い選手が何人かいて、そういった選手が何かをしようとしたら全く対応できませんでした」と、元イタリア代表MFマルコ・ベラッティや、元ドイツ代表MFユリアン・ドラクスラーの名前を挙げ、「ボールに触るたびにゴールやアシストになるような選手たちだった」と、その難しさを説明した。
また、カタールでは体調管理も難しかったと明かす。「外にいたら40度くらいなのに、エアコンの効いたスタジアムでは20度以下でプレーしていました。その気温の差で体調を崩すこともあって、4回ほど風邪を引きました。その前はいつ風邪を引いたか分からないくらいだったんですけどね。だから肉体的にも適応するためのが、とても大きなチャレンジでした」と言い、「Jリーグはどのクラブも組織的ですから、DFの私にとってはとても嬉しいことです。カタールはとてもオープンで、DFにとっては難しい環境でした。フィジカル的にも日本は走ることを求められますが、向こうはパワーとスピードが要求されていましたからね」と日本でのプレーを心待ちにした。
約1か月後の7月19日には、古巣・浦和との試合も控えている。その試合に向けて「モチロン、タノシミ」と日本語で言い、「ただ、今は東京の選手です。浦和にいた歴史もありますが、今はFC東京を代表する選手です。もちろん特別な試合になりますが、この試合も勝ちにいきます。浦和の選手たちが勝ちに来るのと同じですね。そして試合が終わったら握手を交わして、笑いあえるでしょうが、プレーする時は戦います」と、現在アメリカで開催されているFIFAクラブ・ワールドカップを戦っている古巣との試合を心待ちにした。
すでにチームに合流しているショルツだが、試合に出場するまでにはもう少し時間がかかるようだ。「取り組んでいるけれど、もう少し時間が必要です。最後の試合は5月の頭でしたからね」と、コンディションを上げている最中だと明かした。
キャリアの最後は日本で過ごしたいと言うDFは「まだ32歳。チームを前進させる力はまだあります。それを求められるクラブに加入しましたし、期待は高いですが、それらを理解して頑張ります」と、意気込みを語った。




















