「この後、やります」…クラブW杯初戦前の恒例行事に 浦和主将が伝える経験「実力どうこうより」

浦和の関根貴大【写真:Getty Images】
浦和の関根貴大【写真:Getty Images】

関根貴大が前日会見

 浦和レッズの主将、MF関根貴大が現地時間6月17日にFIFAクラブ・ワールドカップ(W杯)の初戦リーベル・プレート戦が行われる米シアトルで前日取材に応じた。2023年の前回大会ではDF酒井宏樹が呼び掛けた選手ミーティングについて「この後、やります」と、選手間でも結束を強める時間を作る考えを示した。

 浦和は2021年の天皇杯に優勝したことで翌年のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)への出場から優勝へつながり、32チーム出場でグループリーグから決勝トーナメントまで行う形式になった今大会への出場権を得た。その中で23年には6大陸王者と開催国代表の7チームトーナメントで行われた以前の形式のクラブW杯にも出場した。

 サウジアラビアのジェッダで開催された23年の大会で、初戦の前日に当時の主将だった酒井が呼び掛けたのが選手ミーティングだった。練習前でそれほど長い時間ではなかったものの、「あんまり形式ばったミーティングはしたくなかったんですけど、やっぱりね、やらないでさっと負けて日本に帰るよりは、もうだるいな、めんどくさいなと言われるくらいのがいいのかなと思ってやらせてもらいました」と、チームの意思統一を図ったことがあった。そして翌日、浦和はクラブ・レオン(メキシコ)に1-0で競り勝った。

 今季から主将を務めている関根は「キャプテンだからというのは、今まで半年経ってやって、その自分のスタイルはもうあると思っているので、自分の意思を変えて、雰囲気を作りにいこうとかっていうのはあまりないです。実力どうこうより、気持ちの持ちようだったり、どれだけ準備してゲームに入れるかが、ほとんどの割合を占めると思うので、そこはみんなに伝えたい。ピッチの外からだとしても、ウォーミングアップで感じたらそこでも言うし、そういうちょっとしたことを積み重ねることによって締まったゲームができると思います」と話している。

 そして、酒井が行ったのと同様に「この後、やります」と、選手間で結束を強め初戦への集中を確認する時間を作ることを関根は明らかにした。23年の経験も胸に、「本当に最初の5分、10分がカギになるので、そこで相手にこんな程度かって思わせるのか、こいつらちょっとやるぞって思わせるのかで、残りの戦い方っていうのは絶対変わってくるので、そこの雰囲気づくり、試合の入り方は伝えたい」と、試合へ臨むプロセスの重要性を語った。

 シーズンの途中からスタメンの機会は減っている関根だが、このクラブW杯につながる全ての大会を経験してきた。そうした思いも乗せながら、全てを懸けた初戦に浦和が1つになって向かっていく。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)

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