300人とミニゲーム、“6時間教室”なんのその「大事なこと教えた」 W杯まで1年…佐野航大の新たな夢

サッカー教室を開催した佐野航大【写真:小杉舞】
サッカー教室を開催した佐野航大【写真:小杉舞】

地元・岡山で濃密なひと時でリフレッシュ

 日本代表MF佐野航大が6月15日、地元・岡山でサッカークリニックを開催した。2部制で合計約300人の子どもたちに実戦を意識したプレーの指導や本気のミニゲームで対戦。6月シリーズに森保一監督率いる日本代表に選出され、10日の北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選インドネシア戦(6-0)でA代表デビューを飾ったばかりの21歳は、大きな舞台で得た課題と向き合うオフシーズンとなった。

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 元気な声が岡山・笠岡市に響いた。午前と午後に10チームずつ、それぞれ約3時間のクリニックを堪能。佐野は参加した計20チーム、約300人全員と対戦して、プロの実力を子供達に見せつけた。

「岡山だけでなく県外からもたくさんの子供達が来てくれた。体力的にはキツかったけど充実して子供達の笑顔を見ることができたので、良かった。サッカーでよく使うスキルや大事なことを教えたつもり。みんなゲームで実践しようとしていたし、やって本当に良かったなと思います」

 日本代表選手が地元への凱旋。兄・海舟と共に代表のピッチに立ち、2006年8月16日のアジア杯予選イエメン戦に出場した佐藤勇人・寿人の双子以来、19年ぶりの兄弟同時出場を達成した。A代表で得た経験はかけがえなく、航大にとっても気付きの多かった期間となった。

「プレースピードやクオリティーはやっぱり違うなと思った。全然やれないという感覚はなかったけど、逆にやれるという感覚もなかった。試合以外のトレーニングでも1つ1つの質だったり、課題が見つかった」

 それでも、6月シリーズはMF三笘薫ら“コアメンバー”が招集されておらず。W杯メンバーへ生き残るためには航大も所属のオランダ1部NECナイメヘンで爆発的な活躍が必要となる。

「生き残りが厳しいというのは理解している。フィジカル的なところはみんな海外でもやっているので基準に合わせないといけないなというのもありますし、ボールを持った時にもっとチャンスを作れるような選手にならないといけないな、と。見られるのは結果なので、そういったところが必要かなと思います」

 次なる目標は海舟・航大揃ってのW杯出場ーー。佐野兄弟の航海は始まったばかりだ。

(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)

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