選手も悔やんだ”3分間”「前半がすべて」 6戦無敗→完敗の訳「相手の土俵で戦いすぎ」

アウェーで神戸と対戦も1-2で敗戦
名古屋グランパスは6月15日、J1リーグ第20節でヴィッセル神戸と対戦し1-2で終わった。前半からいつものチームの良さを出せなかった点について、MF稲垣祥とDF原輝綺は口をそろえて「相手の土俵で戦いすぎた」と振り返った。
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5月のリーグ戦を3勝3分の無敗で乗り切り徐々に上向いていた名古屋は神戸のホームに乗り込んだ。試合は序盤から互いにロングボールを蹴りセカンドボールを回収する展開が続くなか、名古屋は自分たちのミスからコーナーキックなどセットプレーを何度も与えていた。
そして前半44分に自陣左サイドを崩されクロスを入れられると、稲垣が触ったボールがMF内田宅哉に当たりオウンゴールとなってしまった。さらにアディショナルタイムには警戒していたコーナーキックからこぼれ球をFW宮代大聖に蹴り込まれて0-2とされた。
「最後の局面だけ切り取れば、そういう感じ(オウンゴール)になるかもしれないけど、その前のところとかどうやってそのプレーになったとか含めて、もっと自分たちで改善できるところはあったとは思います」と、前半から自分たちのプレーをできず、ミスも多数あったと稲垣は振り返った。
いつもは自分たちがやっているハイプレスを逆にやられ、ロングボールを蹴らざるを得ない状況となり、セカンドボールも回収されていたが、「やっぱり今日はどっちかというと相手の土俵で戦っちゃってたんで。そこをいかに自分たちの土俵に、前に前にっていう展開に持っていけるかっていうところは1つ大切なところだと思うんで、いかに自分たちの土俵に相手を引っ張り出せるかだと思います」と、5月無敗で乗り切った戦い方を出していくべきと指摘している。
「(ハイプレスの相手との対戦はいい経験値になったか)そうですね。ただ今もう経験値積んでる場合じゃないんで。もちろんそれで成長していくのも大事ですけど、勝ち点を積み上げていかないといけないんで、まあ、そこは物足りないかなと思います」と、最後まで厳しい口調で語った。
今季リーグ初ゴールの原「1個練習の成果としては出てくれてよかった」
後半も序盤は神戸にボールを持たれる時間が続いたが同12分、右サイドから途中出場のMF森島司が左サイドに振り、今季初スタメンのMF菊地泰智がパスを受ける。菊池はうしろから走り込んだ原に落とすと、左足を振り抜きネット右隅に流し込んだ。
「(ダイレクトで合わせるのは)もうめちゃくちゃ苦手で。清水時代に練習後にはFW陣に混ざってやってたんで。清水でも上がっていくことあったんですけど下手くそすぎて。せめて枠に飛ばせるように練習はしてたんで、清水の最後の年からちょっとずつ形になってきて今も継続してやってる途中なので、1個練習の成果としては出てくれてよかったですけど、今度は勝ちゲームでやりたいと思います」と、ゴールシーンを振り返った。
それでも前半終了間際に立て続けに失点してしまって点について「もう本当今日のゲームで言えば前半が全てだと思いますし、もったいない失点だった。やっぱり複数失点してはダメだと思いますし、特にセットプレーは警戒しているところで、時間帯も含めやられてはいけない形でやられてしまった。そこはしっかり反省しながらですね、後半のような形の攻撃だったり守備ができる回数っていうのチームとしてもっと増やしていかないといけないです」と、悔やんだ。
「前半ちょっとね、相手の土俵に飲まれたなという。相手の土俵で戦いすぎてしまったなという印象はあるんで」と、稲垣同様相手のペースで戦ってしまった点に触れつつ、「苦しい時間帯でも最低限やっぱり失点は1。絶対今の名古屋は自分たちの流れを持ってくる時間帯はあるので、そこまででせめて1失点。0で終わればいいですけど、複数失点してしまうと、やっぱりこういう試合になってしまう。今日は複数失点してしまったことがすべてだなと思います」と、何度も3分間で2失点したシーンを指摘している。
これで名古屋は再び降格圏と勝ち点4差と近付く結果となった。6月はホームで清水エスパルス、アウェーでサンフレッチェ広島との対戦を控えているが、先月同様に巻き返しとなるのか注目が集まる。
(FOOTBALL ZONE編集部・小西優介 / Yusuke Konishi)