24歳で初のプレミア挑戦「自分が予想していた以上に」 森保Jのムードメーカーに突きつけられた現実

菅原は「TORAIZ」との「サッカー×英語」イベントに参加
イングランドのサウサンプトンに所属する日本代表DF菅原由勢が6月13日、東京都内でアンバサダーを務める英語コーチングスクール「TORAIZ(トライズ)」と「サッカー×英語」イベントを開催。参加した小学生と英語を交えながら触れ合い、ミニゲームでは「本気出ちゃった」と漏らすぐらい熱い対戦を行った。菅原はイベント終了後に取材に対応。初のプレミア挑戦で得た課題と収穫、そして日本代表への思いなどを明かした。
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菅原の声が響き、子どもたちの表情も緩む。緊張気味だった子どもたちに英語で話しかけながら、徐々に雰囲気を盛り上げたのは、ムードメーカー菅原だからこそできることだった。目線を合わせて、名前を呼び、プレーでは本気で向き合う。子どもたちにとっては忘れられないひとときになったはずだ。
「子どもたちと触れ合う機会はなかなかない。アンバサダーさせてもらっているトライズさんと協力する形で素晴らしい機会を作れたので本当に楽しかった。原点に立ち返る、(子どもたちに)聞かれるから自分の中で思い出して『自分にもこういう時期があったな』と感慨深かった。子どもたちの質問には感謝したいですね」
プロになったきっかけやプロになるためは?など様々な質問を受けた菅原。英語の重要性もしっかりと説いた。
自身は2024-25シーズンを初のプレミアリーグで過ごしたがチームはわずか2勝しか挙げられず無念の2部降格。だが菅原は30試合に出場して1ゴール1アシストと、プレミアで学んだことは多かった。
「まずやっぱ世界のトップ・オブ・トップのウインガーの選手と対峙してきたんで、やっぱそれを抑えるだけの守備力というか、駆け引き、強さ、速さもそうですけど、そういう選手たちを、90分間ゼロに抑えるというところは、まだまだ全然足りないなと思って。本当に自分が予想していた以上に、課題をしっかり突きつけられた感もある。攻撃のとこもやっぱり素晴らしいディフェンダーの選手たちがいる中で、どうにか数字を残さなきゃいけないと思うし、数字に関して言えば、もう全然物足りてない。攻守両面にすごい課題が見つかっていますね」
日本代表では最終予選に2試合出場。3バックに変更し、両翼に攻撃的なウイングバックを置くようになってからは菅原にとっても難しい時期が続いた。だが、昨年11月アウェー・インドネシア戦で途中から最終予選初出場を果たし、鮮烈な一撃を突き刺した。ベンチも一体となって喜び、記者席からも拍手が送られた。菅原が愚直にチームと向き合い、手を抜かずに戦い続けていることを誰もが見ていたからだ。6月シリーズはシーズンで主力として活躍したこともあって招集は見送られた。オーストラリア戦、インドネシア戦ともにチェックしていたという。
「新戦力や若い選手が台頭してきて、活躍もしていたし刺激になった。2試合ともしっかり見た。自分ももっとこうしなきゃいけないという思いにさせてくれたし、成長させてくれるな、と。自分も試合がしたい、サッカーがしたいとすぐ思った。(6月で)25歳になったらサッカー界は若くないですし、下も出てきて上もいる。一番バランサーにならなきゃいけない立場になってきていると思う。僕らも変に気負ってはいない。もっと兄貴と言ってもらえるぐらいにならないとな、と。ちゃらんぽらんな奴が多いので僕らの世代は(笑)」
6月シリーズでは菅原と同世代の“00ジャパン”がパリ五輪世代を牽引。MF久保建英が主将マークを巻いて1ゴール2アシストと大車輪の活躍を見せた。「俺は彼(久保)のことよく知っているし、どんなパーソナリティーを持って、立ち振る舞いをするのかも。各々ができることをしっかり考えて代表、チームで実行していくことが大事だと思う」。28日には25歳になる。気合いを込めた菅原の来シーズンに期待したい。
(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)