試合前に言われた「点取らないで」 取りこぼした勝ち点3…元日本代表「結果論ではあるけれど」

杉本健勇が追いつかれた試合展開を振り返った
RB大宮アルディージャは5月31日、J2リーグ第18節でジュビロ磐田と対戦し、2-2で引き分けた。今シーズンここまで試合終盤に失点を喫していなかった大宮だが、この試合では後半アディショナルタイム4分にFWマテウス・ペイショットに同点ゴールを許して、勝ち点3を取りこぼした。
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試合後のミックスゾーンで元日本代表FW杉本健勇は、「勝ち越してからの戦い方があまり…。押し込まれるシーンが多かった。全員で守備をして、全員で戻ってというのはいいことだと思うけれど、俺を含めて全員が奪った後のボールを蹴るだけでなく、しっかりつなぐ。ただ、あれで守り切れていたらOKだから結果論ではあるけれど」と引き分けを悔しがった。
この日の杉本には、相手のゴール前に迫ったタイミングでミスが散見した。後半16分のシュートシーンでは左足のボレーシュートを合わせきれず。そのあとにもカウンターから相手エリア内まで走りこんだが、折り返しのグラウンダーのクロスボールを収めきれない場面があり、「自分のミス」と反省した。
それでもセットプレーでは相手の攻撃を跳ね返し、試合後のミックスゾーンで、「お前ら、男前やなぁって話していた」ととぼけたが、チームが1-1の同点ゴールを決めた直後にも、DFガブリエウとDF市原吏音を呼び寄せて指示を送るなどリーダーシップを発揮していた。
そんな杉本と現・磐田のジョン・ハッチンソン監督は、横浜F・マリノス時代に選手とコーチという関係で同じチームに在籍していた。この日、杉本とJ2の舞台で再会をしたハッチンソン監督は、試合前にかつての教え子に声をかけていたことを明かした。「健勇は2021年、J1リーグでも突出した素晴らしいアタッカーだった」と褒めてから「試合前に健勇には『点を取らないでくれ』と言っていたので、その点は良くやってくれた」とニヤリ。昨季はJ3の最優秀選手賞も受賞した杉本だが、決定力を出せなかったのは、そんなやり取りの影響もあったのかもしれない。