浦和は「観光に行くわけではない」 インテルと対戦も…助っ人が描く番狂わせ「チャンスある」

浦和のサミュエル・グスタフソン【写真:徳原隆元】
浦和のサミュエル・グスタフソン【写真:徳原隆元】

サミュエル・グスタフソン「1つのポイントを掴めれば流れを変えられます」

 浦和レッズのMFサミュエル・グスタフソンは、5月28日のJ1第22節先行開催のセレッソ大阪戦にスタメン出場。0-0で引き分けた試合後、来月開幕のクラブ・ワールドカップ(W杯)に向け「観光に行くわけではなく、ベストを尽くすために行くのです」と話す。

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 グスタフソンは今月初旬に負傷を抱えて一時離脱したが、17日のFC東京戦で復帰。そこからはプレータイムをコントロールしながらの出場になり、このC大阪戦も後半30分で交代になった。C大阪に押し込まれる時間もあったゲーム展開について「なかなかプレスでボールを奪えないと、引き気味になってしまう。そこからローブロックになって、抜け出せませんでした。プレスもありますが、どのように下がってしまった状況から抜け出せるかが必要です」と話した。

 昨季に浦和へ加入したグスタフソンは、2022年からのスウェーデン代表で13試合プレーしているほか、イタリア・セリエAでも2シーズンのプレー経験を持つ。移籍情報サイト「transfermarkt」における市場価値は280万ユーロ(約4億6000万円)で、浦和の中では最も高い数値がついている選手だ。今季はプレシーズンキャンプ中に一時離脱するなど出遅れたが、先月あたりからスタメン出場が増えてチームの成績が好転するなど影響が大きい。

 日本にやってきて世界の大舞台へ臨むチームの一員になったことについて「もちろん素晴らしい試合、素晴らしい機会、素晴らしい経験が待っています。最高の機会が待っています。タフな試合が待っていることは分かっていますが、別の種類のサッカーがあります。アジア、ヨーロッパ、南米、このようなサッカーの異なるスタイルがぶつかり合います。もちろん我々にもアドバンテージを取るチャンスはあるでしょう。ベストなチームと対峙するので、謙虚にやる準備はできています」という言葉を残す。

 浦和は来月に米国で開幕するクラブW杯では、インテル(イタリア)、リーベルプレート(アルゼンチン)、モンテレイ(メキシコ)と対戦する。世界的に見て、浦和が2位以内のグループリーグ突破の本命と見られることはないだろう。そうしたアンダードッグとしての立場を理解したうえで、グスタフソンは「重要なのは謙虚でいること。米国まで行って参加する素晴らしいトーナメントです。ただもちろん、観光に行くわけではなく、ベストを尽くすために行くのです」と大会を見据えている。

 イタリア時代やスウェーデン1部ヘッケン時代のUEFAヨーロッパリーグ(EL)でビッグクラブとの対戦も経験している。浦和というクラブ自体も2023年に以前のフォーマットで行われたクラブW杯に参加した際、マンチェスター・シティ(イングランド)戦では自陣に完全にくぎ付けになった。

 グスタフソンは自身の経験から「もちろんベストチームとやるときは、相手がコントロールして押し込んできますね。我々は奪って攻撃を仕掛けるんですけど、もちろんハマってしまうとなかなか抜け出せなくなります。そのような強い相手は、その形を壊さずにやろうとします。1つのポイントを掴めれば流れを変えられますので、そこがポイントになるでしょう。相手はボールを保持するのがうまいんですが、ボールを奪って相手をローブロックにすることができれば、我々にも何か答えを出すチャンスがあるでしょう」と、打開の可能性について話している。

 攻守におけるポジショニングの巧みさがあり、プレーメーカーとして時間とスペースを味方に提供できるグスタフソンは、世界の大舞台で浦和がサプライズを起こすためには欠かせない。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)

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