18歳で兼ね備える「メンタリティー」 指揮官も太鼓判「伸び代を期待して使っているわけではない」

木山隆之監督が佐藤龍之介のA代表選出について話した【写真:徳原隆元】
木山隆之監督が佐藤龍之介のA代表選出について話した【写真:徳原隆元】

たった半年でA代表まで…木山監督が見た佐藤龍之介の成長

 ファジアーノ岡山から史上初の日本代表入りを果たしたロス五輪世代のMF佐藤龍之介がアシストをマークした。5月25日、J1リーグ第18節FC町田ゼルビア戦(2-2)で相手の間でうまくポジションを取ってピンポイントなマイナスのクロスを供給。FW一美和成の先制点をお膳立てした。23日の日本代表発表で“サプライズ選出”された18歳の成長について、木山隆之監督は「メンタリティーが強い」と太鼓判を押した。

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 岡山の“良さ”が凝縮された先制点のシーンだった。前半26分、右サイドでMF木村太哉が相手DF昌子源との1対1を制して突破。佐藤が絶妙な間合いでポジションを取って、ボールを受けると、ファーサイドに構える一美がダイレクトで合わせて先制に成功した。木山監督は試合後に、代表選出から2日でも堂々としたプレーを見せた佐藤を起用する理由について、こう話した。

「これだけの時間を使っているということはチームの中でそれだけのプレーができるということ。決して伸び代を期待して使っているわけではなくて、今の現状の中でベストだと思って使っている」

 今季から期限付き移籍でやって来たU-20日本代表のエース。FC東京の下部組織で育ち、16歳でプロデビューを果たした。期待された逸材は、自らの手でポジションを勝ち取った。シーズン序盤はU-20日本代表の活動で抜けていたが、J1でコンスタントに出場時間を掴み、ここまで12試合651分プレーして3得点。負傷者の状況から木山監督はウイングバックを任せた。

「チームに入って来た時から、サッカーの技量とか、フィットネスとか、IQとかという部分だけではなくて、自分が上にいってやろうというメンタリティーがものすごく強い。ピッチの中で自分のプレー、存在意義を見せていかなきゃいけない。我々のワイドの選手は縦に早く、ドリブル、走るだけじゃなくて攻撃のアクセントになるようなプレーも必要な中で、このポジションでも持っている能力を生かしながら彼なりのプレーモデルをあっという間に作っていった。もちろんチームの約束事の中で、幅をとるタイミングはあるけど、それ以外で自由度を与えたところのアイデアを怖がらずに出していく。ピッチの中で出すのは強い意志があると思う」

 佐藤自身も話していた。新たな引き出しを見つけてくれた木山監督。わずか半年で景色が変わった。

「選手にとって、監督との出会いは大事。木山監督に出会えたことは本当に大きかった」

 木山監督が期待する“メンタリティー”。大舞台でも必ず発揮してくれるはずだ。

(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)



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