格下に敗れ、しびれを切らした名物会長 インザーギ監督が解任危機!?
「かなり慌てふためいている」
ACミランのフィリッポ・インザーギ監督が、解任の危機に直面していると、イタリア地元紙「ガゼッタ•デロ•スポルト」が報じた。
ミランは18日、格下のリーグ15位のアタランタと本拠地サンシーロで対戦し、0-1で敗れた。その屈辱的な敗戦に、名物オーナーの堪忍袋の緒が切れてしまったのかもしれない。
記事では「1日の瞑想(めいそう)後、シルビオ・ベルルスコーニ会長はANSA通信に動揺を表明した」とし、元イタリア首相の怒りのコメントを紹介した。
「私は怒っているというよりも、かなり慌てふためている。バルセロナで勝利を挙げていたこ ろとは違うことは分かっているが、我々の選手たちよりも5分の1の低い金額の年俸をもらっている選手たちに負けることは受け入れられない」
1988-89シーズン。ミランはカンプノウで行われた欧州チャンピオンズカップ(チャンピオンズリーグの前身)決勝でステアウワ・ブカレスト(ルーマニア)を4-0で撃破し、「グランデ•ミラン(偉大なミラン)」と畏怖された。そのころとは状況が一変している。だが、選手の総年俸で格段の差があるアタランタに完敗したことが我慢できなかった様子だ。
実際、アタランタの選手の総年俸は約2400万ユーロで、ミラン戦で決勝弾を決めたFWヘルマン•デニスの120万ユーロが最高額。一方のミランは、年俸総額9400万ユーロで、最高年俸選手は元フランス代表DFフィ リップ・メクセスの400万ユーロとなっている。実際のところは、4倍以下だが、いずれにしても、クラブ首脳は激怒。その矛先は寵愛していた指揮官に向けられている。
さらに、文中では「インザーギ監督の監督としての座が疑問視されている。彼が指導し、ローザ(メンバー)を管理する。選手年俸の圧縮とミランの予算の影響を受けているが、インザーギはフォーメーションの選択と交代策で会長を納得させることができていない」と続く。現役時代は、サポーターと、クラブを歓喜と栄光に導くゴールを量産してきた。その英雄は今年5月に就任し、わずか8カ月で解任危機に直面しているというのだ。