悪夢のオウンゴール直後、味方から「ナイシュー!」 中2日で不安も…奮い立てた理由

湘南戦に出場したンドカ・ボニフェイス【写真:Noriko NAGANO】
湘南戦に出場したンドカ・ボニフェイス【写真:Noriko NAGANO】

横浜FCのンドカ・ボニフェイス「もちろん不安、プレッシャーもありました」

 横浜FCは5月17日、J1リーグ第17節で湘南ベルマーレに1-0で勝利した。前節の川崎フロンターレ戦では、まさかのオウンゴールで敗戦。しかし、中2日で迎えたこの日は、最後まで気持ちのこもった守備が光った。DFンドカ・ボニフェイスは、「もちろん不安、プレッシャーだったりもありました」と明かした。

 横浜FCは前半26分、相手のハンドでPKを獲得。FWルキアンのキックはGK上福元直人に止められたが、こぼれ球を押し込んだ。後半は両サイドから押し込まれる展開が続いたが、集中した守備で跳ね返してクリーンシート。今季は苦戦が続いていたアウェーで初勝利を挙げ、勝ち点18で残留圏内の17位に浮上した。

 最終ラインの要として、ここまで全試合フル出場を続けているンドカ。「全員の献身的なところがしっかりと出た試合だったと思う。ただ下がるのではなくて、しっかり前に前にボールを奪いに行ってのクリーンシートだったと思うので、すごくポジティブな試合だったのかなと思います」と試合を振り返った。

 強風に加え、特に前半は雨脚も強いコンディション。ミスも出やすい環境での一戦だったが、「それはチーム全員の献身性で、やっぱり全盛の選手が規制するから後ろも予測しやすく、きょうはそれが本当にうまくいったと思う」と言及。「本当にアグレッシブな守備ができたのかなと思います」と胸を張った。

 ちょうど2日前の川崎戦、1-1で迎えた後半38分に悪夢が訪れた。相手のロングシュートがクロスバー直撃。跳ね返りをンドカが胸トラップし、オーバーヘッドキックでクリアしようとしたが、慌てたのかうまくミートできず。つま先に当たったボールが無常にもゴールに吸い込まれ、決勝点を献上してしまった。

「でも試合が終わった後、チームメイトからもいろんな声、ポジティブな声をもらい、そのなかで自分がやらないわけにはいかないので。もちろん不安、プレッシャーだったりもありましたけど、それをしっかりとポジティブなエネルギーに変えて、きょうの試合、チームの勝利に貢献できたのかなと思います」

 試合後には、落ち込むンドカを見かねたDF福森晃斗、DF伊藤槙人らからイジられたと明かす。「マッキーからは試合が終わった直後に、『ナイシュー!』みたいにイジられたんですけど。でも、これはまだ笑い話にできることではないと思うので」。仲間に感謝しながら、次は自分が救う番との思いを強くした。

「きょうの試合は自分の最低限のタスクをやっただけ。川崎戦のミスは帳消しにはならないですけど、それを取り返すような、チームを救うプレーをこれからしていかないといけない。ここからしっかり貢献したいと思います」とンドカ。今季が終わったときに笑えるように、チーム一丸となって乗り越えていく。

(FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo)

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