18歳逸材が選抜で示した覚悟「このままではいけない」 ”ドンピシャ”アシストに同僚が驚嘆「スーパーすぎ」

名和田我空は高精度のCKで先制点をアシスト
U-22 Jリーグ選抜は5月13日、大阪・堺市内で日本サッカー協会(JFA)とJリーグが共同で行う「ポストユースマッチ」関西学生選抜戦に臨み、2-2(PK4-5)で敗れた。MF名和田我空(ガンバ大阪)は同僚が「スーパーだった」と驚く高精度のコーナーキック(CK)で先制点をアシスト。だが2日間の活動を終えて「このままではいけないと思った」と危機感を募らせた。
覚悟が感じられるパフォーマンスだった。トップ下で先発出場した18歳の名和田は前半20分に間接フリーキック(FK)でチャンスを得ると、壁の下を狙う強烈シュート。跳ね返りったボールを技ありのボレーで狙ったが、相手GKのセーブに阻まれた。続く同23分にもFKで決定機を演出。高いキック精度を披露するなかで、同42分だった。連続CKで中央のMF平賀大空(京都サンガF.C.)へドンピシャのボールを供給すると、これを平賀が頭で決めて先制した。平賀もこのアシストには「我空がスーパーすぎた」と驚いた。前半終了間際には華麗なループシュートも。惜しくもネットは揺らせなかったが、気迫を感じるプレーだった。
「キック自体のフィーリングはものすごく良かった。セットプレーで1つアシストできたのは良かった。ただ、ゴール前のシーンで決め切れるか、決めきれないか。そういうので選ばれるか選ばれないかが変わってくる。このままじゃいけないと思った。常に危機感を持っているので、自分に矢印を向けてやり続けたい」
今季は高卒1年目でG大阪の開幕スタメンを飾った。だが、ここまでJ1リーグ出場3試合。もがき、苦しんでいる。そのなかで、前日のトレーニング後にA代表の前田遼一コーチが開いた攻撃陣のミーティングで大きな刺激を受けた。
「自分のなりたい選手像を忘れるなということ、監督が求めていることだけをやっていてもそういう選手には近づけないというのを言われました。チームとしてプレーをすることも大切ですけど、自分がどういうプレーヤーなのかというのをしっかり確かめて、勝負したいところで自分のなりたいプレーヤーに近づいていけるように頑張らないといけないと思いました」
この日のキックには手応えを得たものの、G大阪での現在地が変わったわけではない。正真正銘、勝負はここから。そのスタートラインに名和田は立った。