遠藤、青山、前田コーチに「ちょっといいですか」 若手の意識が一変した2日間…夜の特別講義が与えた”ヒント”

前田遼一、遠藤保仁、青山敏弘が若手選手にもたらした影響とは【写真:柳瀬心祐】
前田遼一、遠藤保仁、青山敏弘が若手選手にもたらした影響とは【写真:柳瀬心祐】

遠藤コーチ、青山コーチ、前田コーチが12日夜にミーティングを開催

 U-22 Jリーグ選抜は5月13日、大阪・堺市内で日本サッカー協会(JFA)とJリーグが共同で行う「ポストユースマッチ」関西学生選抜戦に臨み、2-2(PK4-5)で敗れた。2日間の合宿では遠藤保仁コーチ、青山敏弘コーチ、A代表の前田遼一コーチが参戦。前日12日の夜にはポジション別にそれぞれコーチがついて“特別ミーティング”が行われた。経験豊富な“コーチ三銃士”がもたらしたものはあまりに大きかった。

 危機感、気迫、貪欲さ……。ピッチ上には様々な感情が渦巻いていた。関西学生選抜相手に先制するも、後半に逆転を許す。だが追いつく意地を見せた。それでもPK戦では悔しい敗戦。試合後の選手の表情は悔しさで滲んでいた。

 今回招集されているメンバーはFW井上愛簾(サンフレッチェ広島/J1出場1試合)やMF名和田我空(ガンバ大阪/J1出場3試合)ら18人。4月には関東でも同施策が開催され、続く2回目だ。今回はガンバ大阪から遠藤コーチ、サンフレッチェ広島から青山コーチ、A代表の前田コーチが“入閣”。前日12日の夜にはコーチがそれぞれ分かれてポジション別のミーティングを行った。日本代表や、ワールドカップ(W杯)での経験や、選手として何をすべきか、今何が足りないのか、それぞれのコーチが選手へ伝えたという。足立修Jリーグ・フットボール本部フットボールダイレクターは「経験談も踏まえてディスカッションできた。関東でも小野伸二コーチが色々リードして話をしてくれて、何人か意識が変わって試合に絡んだ選手もそのあといる。各クラブからも行って良かったという回答が全てだった」と話した。

 JFAの山本昌邦ナショナルチームダイレクターも「グループのディスカッションが終わった後に遠藤、青山、前田に『ちょっといいですか』と自主的に聞く選手もいた。そこからまたいろんなやり取りをして、ヒントはたくさんもらっていたと思う。自分が変わろうとする意欲につながっていく」と3人が与えた影響について明かした。名和田も前田コーチから「自分のなりたい選手像を忘れるなということ、監督が求めていることだけをやっていてもそういう選手には近づけないというのを言われました」との言葉に刺激を受けていた。

 大事なのは「継続」。この活動をきっかけに、自分と向き合い、殻を破って、ピッチで輝かなければいけない。レジェンドコーチ陣の言葉を忘れず、18人は力にしていくだろう。

(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)

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