“数的不利”何のその…G大阪が見せた驚異の修正力 急造3バックで23歳DFが圧倒パフォ「まだ走れる」

3バックの一角に入った半田陸が攻守で光った「取れそうな感じがした」
ガンバ大阪は5月11日、J1リーグ第16節でサンフレッチェ広島と対戦し、0-1で敗れた。前半22分にMF鈴木徳真がDOGSO(決定的な得点機会の阻止)で退場し、1人少ない中でも“急造3バック”が効果的に機能。特に3バックの一角に入ったDF半田陸が圧倒的なパフォーマンスを披露した。攻守に置いて鍵を握る存在で、高い位置からノーファウルのスライディングでチャンスの芽を摘み取り、攻撃では決定機にも絡んだ。本人は「今日は下がらずに(ボールを)取れそうな感じがすごくした」と振り返り、驚異的な運動量も「まだまだ走れる」と言ってのけた。
あまりにも頼もしい23歳だ。前半に1人少なくなり、粘りきれずに失点。1点を追う中で、耐える時間帯が続いたが後半から“別チーム”に生まれ変わった。急造の3バックでDF中谷進之介、DF福岡将太と半田が並び、FW宇佐美貴史を下げてDF岸本武流を投入。攻撃時には3バックの誰かが前線へ上がり、運動量で人数差をカバーした。ハーフタイムに最終ラインの3人で話し合い「誰かは自由に攻撃参加しよう」と約束事を決めていた。その中で攻守において目立っていたのが半田だった。
「3枚がうしろに残っていたら攻撃に人数がかけられないと思ったので。それが上手くいったのかな」
半田は後半25分に高い位置でノーファウルのスライディングを見せ、相手のカウンターを阻止するなど研ぎ澄まされていた。最終ライン、中盤、最前線まで顔を出して縦横無尽に駆け回った。
「今日は守備も下がらずに取れそうな感じがすごくしましたし、走るのもまだまだいけそう。前に潰しに行くタイミングも合っていたかなと思いますし、間合いも良かったです」
敗れはしたが、意地を見せた戦いにダニエル・ポヤトス監督も「選手たちを自慢に思う」と手応えを得た。連勝は3でストップ。勝ち点を積めなかったことは痛いが、ハーフタイムでの修正力と全員が示した柔軟な戦い方はシーズンを過ごす上で必ずプラスに働くはずだ。
(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)