“スター軍団”に実力証明「日本はトップオブトップ」 元代表FWが確信…欧州とも「十分戦える」

過密日程の中でもACLE準優勝を手にした川崎【写真:ロイター】
過密日程の中でもACLE準優勝を手にした川崎【写真:ロイター】

【専門家の目|ハーフナー・マイク】川崎フロンターレは過密日程の中、決勝に進んだ

ヴァンフォーレ甲府などで活躍し、オランダ1部リーグで通算51得点を挙げた元日本代表FWハーフナー・マイク氏が、AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)で準優勝となった川崎フロンターレの戦いぶりを賞賛した。“スター軍団”を相手に実力を証明した川崎の戦いを通じ、現在のJリーグのレベルについて語った。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・井上信太郎)

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 準々決勝からの7試合はACLEファイナルズとして、サウジアラビア・ジェッダで集中開催された。優勝した地元のアル・アハリが、準決勝、決勝と中3日で戦えたのに対し、川崎は共に中2日での日程を強いられた。中立地開催とはいえ、“完全アウェー”の環境下だった。

「あの過密日程で、あの暑さの中で、決勝に進出するのもすごいですし、チャンスは少なかったですが、フロンターレは本当にいい戦いをしたと思います。言い訳に聞こえるかもしれないですけど、あまりにもサウジのチームに有利な感じはしましたし、決勝が日本の舞台だったら、全然違う結果になったと思います」

 準決勝で対戦したアル・ナスル(サウジアラビア)にはクリスティアーノ・ロナウドやセネガル代表FWサディオ・マネら、決勝のアル・アハリにはブラジル代表FWフィルミーノやイングランド代表FWイバン・トニーら“スター選手”が、数多くいた。個の力を見せつけられる場面もあったが、大きく劣ることはなかった。

「決勝の1点目はブラジル人のガレーノのスーパーゴールでしたし、個の部分の差は見えたかなと思います。今、日本代表はワールドカップ優勝を掲げていますし、組織だけでは達成できない。やっぱり個の部分は言い訳にしちゃいけないかなと思います。実際に高井選手は、決勝ではトニーをしっかり抑えていたし、個でも戦えていました。Jリーグでも十分戦えることを証明してくれたと思います」

 川崎の決勝のスタメンで、外国籍選手はマルシーニョとエリソンの2人。対するアル・ヒラルは9人が外国籍選手だった。日本人選手が中心となっているJリーグは、着実にレベルアップを遂げていると話す。

「個人的には今のJリーグのレベルは、ヨーロッパの中でもオランダやベルギーとか、その枠には入ってくるかなと思います。実際に戦うことができないから分からないでしょうけど、レベルが上がっているからこそ、ヨーロッパのトップリーグでも日本人がどんどん活躍できている。正直、サウジアラビアはヨーロッパの選手やブラジルの選手を集めて強くなっている。ちゃんと日本人が中心となって強くなっている日本は、本当に自信を持っていいと思います。間違いなく、アジアのトップオブトップは日本だと思います」

(FOOTBALL ZONE編集部・井上信太郎 / Shintaro Inoue)



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ハーフナー・マイク

ハーフナー・マイク/1987年5月20日生まれ、広島県広島市出身。2006年に横浜F・マリノスの下部組織から昇格。福岡、鳥栖への期限付き移籍を経て、2010年に甲府に完全移籍。2011年にJ1で日本人トップの17得点を挙げ、日本代表に初選出。2012年1月にオランダ1部フィテッセに移籍。スペイン1部コルドバ、フィンランド1部ヘルシンキを経て、15-16シーズンはオランダ1部デン・ハーグに加入し、16得点を記録。その後は神戸や仙台などを経て、2022年に現役引退。日本代表は通算18試合4得点。現在はJ2甲府のクラブアンバサダーに就任し、ホームタウン活動やスクールコーチを務めている。

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