クラブ史上初も「優勝したわけでもない」 東地区で唯一の4強入り…指揮官「褒められることだと思う」

川崎が中2日でアル・ナスルとの準決勝に挑む【写真:ロイター】
川崎が中2日でアル・ナスルとの準決勝に挑む【写真:ロイター】

川崎が東地区で唯一で4強入り

 川崎フロンターレがクラブ史上初のアジアの4強入りを果たした。現地時間4月27日にAFCチャンピオンズエリート(ACLE)の準々決勝で、アル・サッド(カタール)と対戦し、延長戦の末に3-2で勝利した。プレーヤー・オブ・マッチに選出されたMF山本悠樹は「歴史は1つ超えましたけど、優勝したわけでもない」と、次へと目を向けた。

 川崎は前半5分、中途半端にラインを上げた相手の隙を突いて右サイドの背後へボールを送ると、MF家長昭博が抜け出して前進。中央へラストパスを送ると、FWエリソンが右足で蹴り込んで貴重な先制ゴールを奪った。一度は追いつかれるも、同22分、パスワークを見せると前を向いた山本が最終ライン背後へ必殺のラストパス。これに反応したFWマルシーニョが飛び出してくる相手GKと入れ替わるようなシュートを決め、再び2-1とリードを奪った。

 しかし、後半に痛恨の失点で決着は延長戦へ。それでも、延長前半8分に敵陣深くの右コーナー付近で相手のミスに乗じてボールを奪うと、中央へのラストパスへ走り込んできたMF脇坂泰斗が決定機を生かし、決勝ゴールを奪い3-2で勝利した。

 山本は「本当に難しいゲームだったと思いますけど、選手、スタッフを含め、来られていないメンバーも含め駒を進められて良かった。ボールを握られる時間もあったけど背後を狙える場面もあった。落ち着いて進められればと思っていた。3点取れたのは収穫になると思う。歴史は1つ越えましたけど優勝したわけでもないので、期間は短いですけどしっかり準備していきたいと思います」と試合を振り返りつつ、準決勝以降の戦いへ目を向けた。

 また、長谷部茂利監督は「接戦になると予想し、現実もそうだった。最後は延長に入ったが制することができて良かった。選手たちが果敢に、攻撃ではクオリティーを求め崩しを作ろうとした。守備では何回か危ない場面があり失点をしてしまった。それでも120分を通して相手より多く得点できたことが褒められることだと思う。非常にスピリットを感じる、今日、自分たちの今までの記録を塗り替えるんだというものがあった」と、選手たちの戦いを称えた。

 山本が触れたように、厳しい日程の組み合わせになった川崎は、延長戦を戦った上にインターバルが1日少ない中2日でアル・ナスルとの準決勝に臨む。ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドを擁し、準々決勝では横浜F・マリノスを4-1で撃破した地元チームに対して、日本の意地を見せられるか注目される。

(FOOTBALL ZONE編集部)

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