アルゼンチン1部の試合中にスタンドで暴行殺人 犯人は過去に被害者の弟も死亡ひき逃げの前科

ベルグラーノ対タジェレス戦の最中に、スタジアムの応援席で殺人事件が発生

 南米のサッカー強国アルゼンチンで痛ましいニュースが起きた。現地時間15日に行われたプリメーラ・ディビシオン、ベルグラーノ対タジェレス戦の最中にスタジアムで殺人事件が発生し、その犯人は過去に被害者の弟も殺害したとの報道も出ている。

 ベルグラーノ、タジェレスともにアルゼンチン最大級の都市であるコルドバに本拠地を置くこともあり、2クラブの対戦は双方がヒートアップする“クラシコ”となる。しかしその試合時に、ベルグラーノの応援席で惨事が起きた。

 ベルグラーノのサポーターである22歳のエゼキエル・バルボさんが試合中、同クラブのサポーターから暴行を受け、観客席の上層階から下層階に叩き落とされた。負傷したバルボさんは病院へと搬送されたものの、帰らぬ人となってしまった。この事件に関わった4人が逮捕されているが、アルゼンチンのラジオ局「カデナ3」の取材に応えたバルボさんの父によると、加害者の一人であるオスカル・ゴメス容疑者には“前科”があると糾弾している。

「ヤツは過去に私の息子の1人を殺し、今度はもう1人を奪っていった。5年前に殺しているのだ」

 同紙の取材によると、バルボさんの弟はゴメス容疑者に車でひき逃げされて殺された過去があり、スタジアム内でそれぞれが出くわした。その際に容疑者から「コイツはタジェレスのファンだ!」とのデマを流され、スタジアム内での暴行に発展したという。スタジアムでの殺人、さらに兄弟が殺されるというあまりに残忍な事件に、アルゼンチン全体が大きく揺れている。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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