日本、本田のPK弾でイラクに勝利! 決勝T進出に大きく前進
1次リーグの大一番を制す
日本代表は16日、アジアカップ1次リーグ第2戦でイラクと対戦し、1-0の勝利を飾った。前半23分、FW本田圭佑(ACミラン)のPK弾で逃げ切り、大会2連勝とした。
気温28度、湿度74%という高温多湿のブリスベン・スタジアムで、1次リーグの天王山は白熱した。
序盤からアギーレジャパンが猛攻を見せる。前半4分、FW岡崎慎司(マインツ)が相手のバックパスを奪って生まれたチャンスに、FW乾貴士(フランクフルト)が突破を試みる。相手のペナルティーエリア内で倒されるが、PKは得られなかった。同17分には再びビッグチャンスが訪れる。DF長友佑都(インテル)が敵陣左でボールを奪う。そのまま、巧みな切り返しから右足で完璧なクロスをファーサイドへ。フリーで走り込んだ本田はこの決定機にヘディングシュートを放ったが、右ポストを直撃。絶好機を逸した。
だが、直後、優勢に試合を進める日本代表に先制のチャンスが訪れる。前半22分、敵陣に切り込んだ乾がグラウンダーのクロス。香川がダイレクトでシュートを放ったが、GKがセーブ。この跳ね返りを本田がエリア内でキープしたところ、相手選手2人に挟まれてピッチに倒れ込む。主審はこのプレーでPKを宣告した。
このPKのチャンスに、ボールをつかんだのは大粒の汗を流す本田。GKの動きを読み、ゴール右に冷静に流し込んだ。
だが、その後はなかなか追加点が生まれない。後半2分、本田が自ら送ったパスを相手DFがクリアしそこなう隙を見逃さずに右足でシュート。これは惜しくもクロスバーを直撃。後半20分にはMF香川真司(ドルトムント)がドリブル突破から、途中出場のMF清武弘嗣(ハノーバー)に絶妙なスルーパスを送る。左サイドから清武が完璧なクロスを上げたが、ファーサイドに完全フリーで走り込んだ本田の右足シュートは右ポストをたたいた。本田が決定機を再三外す展開となった。
イラクもカウンターからチャンスを伺う中、湿度は84%まで上昇。試合は消耗戦の様相を呈した。
この試合前、ハビエル・アギーレ監督のスペイン1部レアル・サラゴサ監督時代の八百長疑惑に関して、スペイン検察当局の告発をバレンシアの裁判所が受理したと、スペイン地元紙が報じた。日本サッカー協会は対応に追われ、大仁会長が緊急会見を開く事態となった。それでも選手たちはピッチ上で動揺を見せず、死闘を戦い抜いた。
大会連覇を目指す日本は最後まで1点のリードを守り抜き、前々回大会の覇者に勝利。2連勝でグループリーグ突破に向けて大きく前進した。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images