40mフィードを絶賛「ゴールは彼のところから」 チームに変化も…欧州監督が唸った日本代表21歳
日本代表GK鈴木彩艶が伊デビュー、パルマ監督がプレー評価
今季イタリア1部セリエAに昇格したパルマに加入の日本代表GK鈴木彩艶は、現地時間8月17日に行われたフィオレンティーナとのリーグ開幕戦(1-1)でデビューを果たした。先制点の起点になるロングフィードやファインセーブもあった一方で珍しいプレーで失点にも絡んだが、ファビオ・ペッキア監督は「彼によって(昨季と)違うプレーが可能になった」と高評価をした。
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鈴木は昨年夏に浦和レッズからベルギー1部シント=トロイデンへ移籍し、今季へ向けパルマへ完全移籍した。移籍金はボーナス込み総額1000万ユーロ(約17億円)になるという見通しが報じられている。そうしたなか、この開幕戦ではスタメン起用でデビュー。日本人GKとして初めてセリエAのピッチに立った。
いくつかの難しいセービングも成功させたなかで迎えた前半22分、ペナルティーエリア内で足下にボールを保持した鈴木は自陣から左サイドを駆け上がった選手を見逃さずにおよそ40メートルのロングフィード。その競り合いから中央でパスをつないだパルマはMFデニス・マンが先制ゴールを奪った。
後半にもミドルシュートのセービングなどで好プレーを見せた鈴木だが、背後のスペースをカバーしに前に出てペナルティーエリア内でボールを確保したものの、そのままセービングの形で勢いを止められずペナルティーエリアの外にボールを持った腕が出てしまいハンドの反則に。このフリーキックを相手DFクリスティアーノ・ビラーギに直接蹴り込まれ後半30分の同点ゴールを許してしまった。試合終了間際には背後に抜け出してきた相手に素早く距離を詰め、シュートを打たれる前にボールを抑え込む好プレーもあったが試合は1-1で引き分けた。
鈴木のセリエAデビュー戦の出来に関して、現地メディア上での評価は良し悪しが分かれたなか、イタリアのサッカー専門サイト「トゥットメルカートウェブ・コム」によると、ペッキア監督はセンターバックコンビと鈴木について問われ「試合開始直後の感情的になった時間帯を除けば、強烈な攻撃陣を相手に素晴らしいプレーをしてくれた。彼らは良かったと思う」とコメント。そして鈴木については「彼によって(昨季と)違うプレーが可能になった。実際にゴールは彼のところから生まれた」とも評した。
前半に高いモチベーションで立ち向かったパルマは後半に息切れをした感はあったものの、勝ち点1を確保して強豪フィオレンティーナとの一戦を乗り切った。