吉田二世だ! 昌子が練習試合での得点に「ごっつぁん。あざーっす!」

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声を出して最終ラインからけん引

 アジアカップ連覇に挑む日本代表は5日、オーストラリアのセスノックで地元クラブのランブトン・ジャファスと30分ハーフの試合を行い、7-0で勝利した。DF昌子源(鹿島)は先発フル出場。後半4分にゴールも決め、自分の色を出した。
 練習試合ながら対外試合で“代表初勝利”を挙げたストッパーはテンションを上げていた。
「ごっつぁんです、ごっつぁん。ごっつぁん、頂きました。コーナーで麻也さんのボレーシュートをGKが弾いてちょうど自分のところに来たから、あざーっす!みたいな」
 DF吉田麻也(サウサンプトン)は元日、イングランドでアーセナル戦に途中出場していたため、4日のオークランド・シティ戦は欠場した。この日、その吉田とセンターバックでコンビを組んだ新鋭は、抜け目なくこぼれ球を押し込んだ。報道陣に「ごっつぁん」を3連発すると、最後はお笑い芸人・山崎弘也のトレードマーク「あざーっす」で締めくくった。
 ゴール前での嗅覚、そして、このノリは麻也二世と呼ぶべきか。代表のムードメーカーの吉田と似た空気感をオーストラリアで醸していた。
 相手は地元クラブで、60分間の変則マッチとはいえ、ハビエル・アギーレ監督の「ディフェンスは必ずゼロで終えろ!」という要求通りに無失点で乗り切った。
「代表ではなかなか試合に出れていないし、こういうところがアピールする場かなと。60分でしたけど、しっかりできたと思う」
 守備面でも手応えを口にしている。もう1つのテーマもあったという。
「自分の中で60分間切らさずに声を出そうと意識していた。うまいこと僕と麻也さんと周作さんを中心に声を掛けながらできた。麻也さんとか、今さんとか、真司君とかに、“昌子、しゃべって、俺ら動かして”って言われたんで。ディフェンスはどっちもが声を出さなきゃいけない。僕も麻也さんもしっかり出せていたと思う」
 今野や吉田、香川という大先輩に気後れせず指示を出せる強心臓も吉田との共通点と言えるだろう。優秀なストッパー不足はJリーグのみならず、世界的な傾向でもある。中澤佑二(横浜)、田中マルクス闘莉王(名古屋)という世界に通じるストッパーの系譜を吉田で絶やすわけにいかない。昌子がこのまま順調に成長すれば、日本サッカー界に大きな朗報となる。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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