2-1で北朝鮮を下してパリ五輪切符獲得

　女子サッカーのパリ五輪出場権を懸けたアジア最終予選の第2戦が2月28日、国立競技場で行われ、なでしこジャパン（日本女子代表）が北朝鮮女子を2-1で下し、パリ五輪への出場権を獲得した。なでしこジャパンの選手も微笑ましいやり取りを見せている。

　中立地サウジアラビア開催となった第1戦を0-0で引き分けてのリターンマッチで、日本は前半25分、セットプレーの流れからDF高橋はなが先制点を決めて、1点リードのまま前半を折り返した。さらに後半31分には右サイドを崩してMF藤野あおばが2点目をゲット。同36分にMFキム・ヒェヨンのシュートで1点を返されたものの、逃げ切って2-1の勝利を収めた。

　なかでも、前半終了間際にあわや同点という相手のシュートをセーブしたGK山下杏也加は、冷静な判断でボールを弾き出した。前半45分、北朝鮮に左サイドから切り込まれるとゴール前へのボールをMFチェ・クムオクにバックヒールで狙われた。ニアサイドに詰めていた山下はファーサイドに転がっていくボールに必死の反応を見せ、ゴールラインを越えようかという瞬間にセーブ。守護神のファインプレーで日本は1点リードを守り前半を終えた。ここで追い付かれていれば後半が苦しい展開になっていたことは想像に難くなく、勝負を分ける大きなプレーだった。

　山下は試合後に公式SNSで集合写真と絵文字を投稿。これにMF長谷川唯も「山下の1ミリ　らぶゆー」と反応し、ファインセーブを称えた。山下は「やめて恥ずい」と照れながらも返信している。ファンからも「もはや日本のお家芸」「ナイスキーパー」「最後の右足の一歩、お見事でした」と反響が寄せられていた。