町田PK獲得前に相手選手の足踏み付け 日本代表OBが分析「この瞬間だけで言えばファウル」【見解】

林幸多郎(右)とダワンの接触に代表OBが見解【写真:徳原隆元】
林幸多郎(右)とダワンの接触に代表OBが見解【写真:徳原隆元】

町田MF林がG大阪ダワンの足を踏んでいたが…

 昇格組のFC町田ゼルビアは、2月24日に行われたJ1リーグ第1節ガンバ大阪戦で1-1と引き分けた。前半17分にDF鈴木準弥がPKを決めて先制し、クラブ史上J1初ゴールが生まれたが、PKが与えられる前のプレーで町田の選手が相手の足を踏んで倒しており、SNS上で反響を呼んでいる。元日本代表OB栗原勇蔵氏は「プレーオンの難しいところ」としつつ、当該シーンに関しては「ファウル」の見解を示している。

 今季、初のJ1挑戦となる町田は、立ち上がりから身長194センチを誇るFWオ・セフンの高さと、ロングスローを中心にG大阪ゴールに迫る。前半12分にMFナ・サンホが抜け出し、ペナルティーエリア内左からクロス。ボールはG大阪DF中谷進之介の右腕に当たったが、そのままプレーオンとなった。

 しかし、その後、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が介入し、清水勇人主審はオンフィールドレビューへ。ハンドがあったとして町田にPKを与え、これをDF鈴木準弥が相手GKに触られながらも決めて先制に成功した。

 ハンド判定以上に議論を呼んでいるのが、直前のプレーでG大阪MFダワンが足を痛めてピッチに倒れ込んでいた場面。映像を見ると、ダワンは右足を町田MF林に踏まれている。そのこぼれたボールを味方のMF岸本武流が拾って攻め上がろうとしたが、直後に林にボールを弾かれ、そこから町田にFW平川悠→ナ・サンホとつながれた。

 日本代表OB栗原氏は、「(林がダワンの)足を踏んだシーンだけで言えばファウル」としつつ、流れの中での展開について見解を述べている。

「プレーオンの難しいところですが、少しプレーが続いてしまったので流しちゃった感じかなと思います。VARが介入できるのはアタッキング・ポゼッション・フェイズ(APP)からだったために対象外として、こぼれ球がガンバの選手(岸本)に行かなければ、主審はファウルを取ったかもしれませんね」

 栗原氏は、攻守が入れ替わるなかで判断が難しい状況だったことには理解を示していた。

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栗原勇蔵

くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。

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