韓国無念…アジア杯64年ぶりV消滅 ヨルダンが史上初の決勝進出、2-0勝利で快挙達成

肩を落とすソン・フンミン【写真:ロイター】
肩を落とすソン・フンミン【写真:ロイター】

アジアカップ準決勝でヨルダンと韓国が激突

 アジアの代表チームナンバーワンを決めるアジアカップは現地時間2月6日に準決勝の第1試合が行われ、ヨルダン代表が韓国代表に2-0で勝利して初の決勝進出を決めた。

 両チームはグループリーグE組で同居したところからのリターンマッチ。その時は引き分けに終わったゲームだが韓国が2位、ヨルダンが3位で突破した。しかし、組み分けの妙で韓国は決勝トーナメントに入るとサウジアラビア代表とPK戦、オーストラリア代表と延長戦までもつれ込む2試合連続の激闘を何とか突破。一方のヨルダンはイラク、タジキスタンにそれぞれ90分で勝利を収めて勝ち残ってきた。

 連戦の疲労が懸念されるうえに、守備の中心であるDFキム・ミンジェを出場停止で欠く韓国に対してヨルダンはペナルティーエリア内まで進出するような攻撃を繰り出した。前半25分にはFWヤザン・アルナイマトが韓国のパスミスを拾うと一気にドリブル突破して左足シュートを放つビッグチャンスを作った。しかし、韓国はGKチョ・ヒョヌが何とかセーブして難を逃れた。

 そうしたなかで迎えた前半29分、左サイドのワンツーで韓国はDFソ・ヨンウがペナルティーエリア内に切り込んだところで相手選手と接触。ここで主審はPKの笛を吹いた。しかし、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が介入してオンフィールドレビューを行うと、逆にソ・ヨンウが相手選手の足を踏みつけてしまっていることが映像で確認され、韓国のファウルとしてPKは取り消しになった。

 さらに韓国は前半32分には右サイドからのクロスをMFイ・ジェソンがヘディングシュート。これはゴールポストに当たって弾かれてゴールにならなかったものの勢いを取り戻し、互角の展開で両チーム無得点の前半を終えた。

 先手を取ったのはヨルダンだった。後半8分、韓国の中盤から最終ラインに戻すパスが短くなると、ヨルダンのFWムサ・アルタマリがカット。そのままドリブルで侵入してラストパスが出ると、アルナイマトがGKとの1対1を冷静に蹴り込んだ。

 さらにヨルダンは後半21分、アルタマリが中央やや右サイドの位置からカットインすると韓国の守備陣はついていくことができず、ゴール正面から丁寧に左足シュートを流し込んだ。これでスコアを2-0にした。決勝トーナメントに入り2試合連続で後半アディショナルタイムに同点ゴールを奪っている韓国に対して、ヨルダンが大きな2点リードとした。

 コンディションで勝るヨルダンはラスト15分を切って5バックに変更。韓国の攻撃陣はキレを出すことができずに2試合続いた奇跡の再現はならず。このまま2-0でヨルダンが勝利し、アジアカップで初の決勝進出を果たした。韓国は1956年と60年の連覇以来の64年ぶりとなる優勝を目指したが、ここで敗退となった。

 現地時間7日の準決勝は開催国カタールとイランの対戦だけに、2007年の東南アジア4か国開催だった時にイラクとサウジアラビアが対戦して以来となる中東勢同士の決勝になることが決まった。

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