中村敬斗の幻のゴール演出した守田英正の判断＆パスに注目

　日本代表が1月31日のアジアカップ決勝トーナメント1回戦でバーレーン代表に3-1で勝利し、8大会連続でのベスト8進出を決めた。MF堂安律の先制点でリードを奪うと、MF久保建英の反転シュートで追加点。オウンゴールで1点を献上するも、FW上田綺世が2試合連続ゴールで突き放した。

　後半16分には幻のゴールもあった。右サイドバックのDF毎熊晟矢のスルーパスに抜け出した上田の横パスをMF守田英正が鮮やかな反転からのパスでつなぎ、ファーサイドに走り込んだFW中村敬斗が右足の狙いすましたシュートを流し込んだ。しかし、これは上田がオフサイドだったため、ノーゴール判定になった。

　得点は認められなかったが、上田の抜け出しの動きや横パスに合わせる中村のシュート技術の高さが光るシーンとなった。そうしたなか、この試合のゲスト解説を務めた元日本代表MF小野伸二氏は、相手を背負いながら冷静にボールをコントロールし、中村のシュートをお膳立てした守田のプレーに着目していた。

「（守田の）チャンスと見た時の、自分で行くという判断はすごいですよ。僕だったらスルーしちゃいましたけどね。でも（ボールを）止めたあとのパスの質。“シュートを打ってください”というパスでしたから、中村選手も打ちやすかったですよね」

　守田は負傷したMF旗手怜央に代わり、前半36分から急遽ピッチに立っていた。小野氏は同じ中盤のプレーヤーとして守田の落ち着きや、メッセージが込められたパスのクオリティーの高さを絶賛していた。