アジアカップ・グループE第3戦の最終節実施

　アジアの代表チームナンバーワンを決めるアジアカップは、1月25日にグループリーグE組の最終戦を実施。首位通過チームが決勝トーナメント1回戦で日本と対戦する状況の中、バーレーンが逆転首位で突破。韓国はマレーシアと引き分けて2位通過となった。

　E組は第2戦でヨルダンと韓国が引き分けに終わり両者が勝ち点4で、得失点差では2点上回るヨルダンが首位。そして、勝ち点3のバーレーンが3位から追いかける展開で最終戦がスタート。この3チームが日本との対戦可能性を残し、韓国がマレーシア、ヨルダンがバーレーンとそれぞれ対戦している。

　先にゲームが動いたのは、韓国の試合だった。前半22分にMFイ・ガンインの左コーナーキックからMFチョン・ウヨンが頭で枠内に飛ばした。これをGKがさわって掻き出したかのように見えたが、VAR（ビデオ・アシスタント・レフェリー）によりゴールラインをボールが完全に越えていることが確認され、ゴールが認められて韓国が1-0とリードした。

　さらにヨルダンとバーレーンの対戦では前半34分、バーレーンは自陣ペナルティーエリア付近まで押し込まれていた状態からロングカウンターを発動。ハーフウェーライン近くでのワンツーでFWアブドゥラ・ユスフ・ヘサルが抜け出すとGKとの1対1で冷静にシュートを決め、バーレーンが1-0のリードを奪い両会場が前半を終えた。

　後半、韓国とマレーシアの対戦は激動の展開になった。まずは後半6分、韓国は自陣でのボールロストからマレーシアに同点ゴールを許す。このボールロストの瞬間にマレーシアのファウルがあった可能性があるとしてビデオ・アシスタント・レフェリー（VAR）が介入してオンフィールドレビューが行われるも、主審は当初の判定通りファウルなしとしてマレーシアの同点ゴールを認めた。

　さらにマレーシアの選手がペナルティーエリア内のクロスをキープしようとした瞬間に、韓国の選手が遅れて接触したとしてVARが介入。ここでのオンフィールドレビューでは韓国のファウルが認められマレーシアにPKが与えられた。これを決めたマレーシアが後半17分に2-1と逆転した。

　それでも韓国は後半38分、MFイ・ガンインがゴール正面のフリーキックで右上隅に鋭く曲がり落ちる強烈な軌道のシュートを放つと、GKが触ってゴールイン。2-2の同点に追いついた。さらに後半アディショナルタイム、韓国はPKを獲得するとエースFWソン・フンミンが決めて3-2の再逆転。しかし、試合のラストプレーになろうかというタイミングでマレーシアが再び同点ゴールを奪って3-3に。バーレーンはこのままヨルダンに1-0で勝利し、韓国は引き分けに終わった。

　その結果、バーレーンが勝ち点6で大逆転の首位通過となり決勝トーナメント1回戦で日本と対戦。韓国は勝ち点5の2位通過となりサウジアラビアが優位な状況を築いているF組の首位通過チームとの対戦になった。3位に落ちたヨルダンも決勝トーナメント進出は確保したが、初戦の対戦相手はこの後のオマーンとキルギスの対戦結果次第で開催国カタールまたはイラクになる。

　森保一監督が率いる日本は、1月31日の決勝トーナメント初戦で韓国に敗れるも2連勝で勢いに乗るバーレーンと完全アウェーが見込まれる環境での戦いに臨むことが決まった。