確執が原因? 日本と対戦のイラク、帰化したエースが「アジア杯を去った全貌」を海外指摘

イラクのヘスス・カサス監督【写真:2024 Asian Football Confederation (AFC)】
イラクのヘスス・カサス監督【写真:2024 Asian Football Confederation (AFC)】

日本はグループリーグ第2節でイラクと対戦

 日本代表は1月19日、アジアカップのグループリーグ第2戦でイラク代表と対戦する。グループ最大のライバルと目される相手との一戦になるなか、イラクに帰化したFWダニーロ・アル・サイードが突然離脱する事態となり、母国も困惑気味に報じていた。この状況を受け、海外メディアは「イラク代表のスター選手がアジアカップから去った全貌」と、チームを離れた経緯について取り上げている。

 日本は初戦でベトナムと対戦し、連続失点で一時は逆転される厳しい戦いを強いられた。それでも、最終的には勝負強さを見せつけ、4-2で白星を飾った。一方、イラクも初戦のインドネシア戦に3-1で勝利しており、次節は互いに勝ち点3を手にした者同士の対決となる。FIFAランキング63位のイラク(日本は17位)との一戦はグループで最も重要な試合に位置付けられる一方、思わぬ緊急事態も起きている。

 母国メディアは、アル・サイードの突然の離脱を報道。すでに開催地カタールも離れていると伝えられている。アル・サイードはスウェーデン出身だが、昨年10月にイラク代表でのプレーを決断。ノルウェー1部エリテセリエンに所属しており、昨季は11ゴール2アシストとの成績を残していた。

 得点力を備えた帰化アタッカーの離脱に、母国では「日本戦を目前にイラクに危機が到来」「ダニーロ・アル・サイードが理由も分からずイラクのキャンプを去った」と、困惑気味に報じられていた。そのなかで、海外メディア「AlMasryAlYoum」は「ダニーロ・アル・サイード…イラク代表のスター選手がアジアカップから去った全貌」と見出しを打って取り上げている。

 アル・サイードはインドネシア戦でベンチ外となっていたが、記事では「選手は自身の選外に怒りを露わにし、イラクサッカー協会の運営が選外の決定を思いとどまらせるために介入するほどだったと報じられていた」と、初戦の時点でチーム内でいざこざが生じていたことを指摘。インドネシア戦後のヘスス・カサス監督のコメントも紹介している。

「全責任は私にあり、フォーメーションを決めるのも私だ。例えば、ユーセフ・アル・アミンを選べば、なぜ僕を選ばなかったのかと尋ねてくる選手もいるだろう。逆に、マジェドを選べば、なぜユーセフを選ばなかったのかと言われる。イラクのようなビッグチームを率いるうえで、私は選手の市場価値やネームバリューや、どのチームでプレーしているのかではなく、対戦相手に対して最適なプレースタイルを備える選手に目を向けるべきだ」

 カサス監督は、アル・サイードをベンチ外にした経緯について言及。日本戦を目前にアル・サイードがチームを離脱し、所属チームのあるノルウェーへ帰った背景には、インドネシア戦でのベンチ外により生じた選手と指揮官の亀裂があったようだ。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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