日本の初戦は「正直言えば期待以下」 韓国記者が見解…評価した2人とは?【現地発】

韓国のキム・ユミ記者【写真:森雅史】
韓国のキム・ユミ記者【写真:森雅史】

韓国メディア記者が答えた森保ジャパンへの評価は?

 アジアカップ・カタール大会で、森保一監督率いる日本は、2011年大会以来、通算5度目の大会制覇を狙う。欧州各国クラブで活躍するタレントが豊富な日本は優勝候補に推されるなか、ライバル国記者は森保ジャパンをどう見ているのか? 4-2の勝利で飾ったベトナムとの初戦後、韓国記者から評価を訊いた。

 日本代表は1月14日、ベトナムとアジアカップのグループリーグ初戦を戦い、4-2と勝利を収めた。だが盤石とは言いがたい戦いぶりだった。

 前半11分に南野拓実が先制するものの、同16分にはコーナーキックから、同33分にはフリーキックからゴールを許し逆転されてしまったのだ。それでも同45分、南野がこの日2点目のゴールで同点に持ち込むと、45+4分、中村敬斗が技有りのショットで逆転。さらに後半40分、上田綺世がダメ押し点を決めて勝ち点3を確定させた。

 この試合を取材に来ていた韓国のサッカー雑誌「ベストイレブン」のキム・ユミ記者は、日本代表について「正直に言えば、日本は期待以下の出来だったと思います」と語る。

「たぶんプレーヤーのコンディションがあまり良くなかったのと、最初の試合だったということも関係していると思います。ただ、時間が経てばもっと良くなるはずです」

「今日私が良かったと思うのは、2人います。伊東純也と南野拓実です。南野はどんなシチュエーションでもゴールを取ることができますね」

 キム記者は「韓国も半分はコンディションがよさそうですが、実は半分、あまり良さそうではない選手もいます。そのため戦術的なオプションが取れない状態です。特に問題なのは左サイドバックの2人のうち、1人は良くなくて今はバックアップがいない状態です。これはとても問題だと思います。しかも最近呼ばれていない選手を入れています」

 今日の日本の出来を見て、決勝戦で韓国と戦うことができるだろうか。そう質問すると「私もそうなってほしいと思っています」と、韓国も決勝に進出してほしいという謙虚な答えが返ってきた。

 韓国は15日、初戦を中東の曲者バーレーンと戦う。その出来によってはまた日本の感想が変わってくるのかもしれない。

森 雅史

もり・まさふみ/佐賀県出身。週刊専門誌を皮切りにサッカーを専門分野として数多くの雑誌・書籍に携わる。ロングスパンの丁寧な取材とインタビューを得意とし、取材対象も選手やチームスタッフにとどまらず幅広くカバー。2009年に本格的に独立し、11年には朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の平壌で開催された日本代表戦を取材した。「日本蹴球合同会社」の代表を務め、「みんなのごはん」「J論プレミアム」などで連載中。

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