南野拓実、アジア杯メンバー入りへ“奢り”なし 「サバイバルの途中」「アピールしたい」
日本代表が1月1日のタイ戦に向けてトレーニングを実施
日本代表は12月28日、国内で1月1日のタイ戦に向けてトレーニングを実施した。トレーニング後にMF南野拓実(ASモナコ)が囲み取材に対応。タイ戦とアジアカップに向けた意気込みを語った。
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今季はリーグ・アンの17試合中16試合に出場し、5ゴールを決めるなど復調した存在になった南野は、1月1日のタイ戦に向けても自信を見せた。
「去年とは違って、試合を決める選手としての責任感を持ってピッチに立っているし、今、自分のプレーを振り返っても、それがしっかり自信となって現れてるというか。そういう気持ちの部分でも、昨シーズンとは違うものがあります。代表での立場も、また一から選んでもらっているので、そういうチャレンジの気持ちと、自信を違うところで継続していければいいと思っています」
このタイ戦は当然2024年1月12日に開幕するカタールアジアカップの前哨戦となる。前回の2019年UAEアジアカップでは全7試合のうち、大幅にメンバーを入れ替えたグループリーグ第3戦ウズベキスタン戦以外ですべて先発出場し、トップ下で活躍を見せた。
トップ下のポジションは南野にとってプレーしやすい場所だったのは間違いない。その年の9月から始まったカタールアジアカップ・アジア2次予選では6試合連続でゴールを挙げている。タイ戦には鎌田大地(ラツィオ)、久保建英(レアル・ソシエダ)が招集されておらず、南野がトップ下のポジションを務める可能性が高い。だが南野はトップ下にこだわらないという。
「今のところ8番のポジションも考えられます。どちらでも準備していて、自分としては、トップ下ならより自分らしいというか、やりやすい、スムーズに入っていけると思いますが、でも8番のポジションでプレーすることになっても、いいイメージ、いい感覚でプレーできているんで、アピールできればいいかなと思います」
2019年大会では決勝でカタールに1-3と敗れた。敗れた理由を「プレッシングがうまくはまらなかった」と振り返る。準優勝で終えたものの「優勝しないと意味ない大会だなっていうのはすごく覚えていいます。決勝で負けて、やっぱり日本がアジアカップで求められていることは優勝なのだということを強く感じた大会でした」という悔しさが残った。
前回大会出場の経験は貴重だ。だが南野は自分の立場について危機感を募らせる。それだけにタイ戦は重要になっている。南野は「チャレンジャーの気持ちですし、アジアカップのメンバーに向けてのサバイバルの途中だと思います。いいアピールをして、自分が今いい状態なんだっていうのを監督にしっかりアピールしたい」と、元日決戦に向けて意欲を見せていた。
(森雅史 / Masafumi Mori)
森 雅史
もり・まさふみ/佐賀県出身。週刊専門誌を皮切りにサッカーを専門分野として数多くの雑誌・書籍に携わる。ロングスパンの丁寧な取材とインタビューを得意とし、取材対象も選手やチームスタッフにとどまらず幅広くカバー。2009年に本格的に独立し、11年には朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の平壌で開催された日本代表戦を取材した。「日本蹴球合同会社」の代表を務め、「みんなのごはん」「J論プレミアム」などで連載中。