関東一の初出場初勝利に貢献した控え1年生GK 守護神負傷、第2GK不在…緊急出場で“主役”に

GKの楽しさに目覚めたきっかけは浦和

 そして1点リードで迎えた後半終了間際だった。セットプレーから相手FW毛利大河に高い打点で合わされたが、横っ飛びでこれをはじき出す。「いいセーブを見せられれば」と語った通りのビッグセーブで勝利を手繰り寄せた。

 幼少の頃はドッチボールが好きだったという北村がGKの楽しさに目覚めたのは、さいたま市に引っ越してからだという。「浦和レッズのサッカーを見た」ことにより、サッカーだけでなく、守護神としての楽しさにも目覚め、小学校1年生の頃からGKとしてプレーし続けている。

 北村の学校クラス担任が小野監督ということで、「いつもは『整理整頓などをしっかりしろ』と言われます」と初々しい笑顔で語ったが、普段から北村をつぶさに観察している指揮官だからこその抜擢だったとも言える。選手権初出場の同校に訪れたいきなりのピンチを、初々しさの残る16歳が最後方で救った。

【了】

茂野聡士●文・写真 text & photo by Satoshi Shigeno

 

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