EU圏外枠は問題なしか

　スペイン1部レアル・ソシエダの日本代表MF久保建英は、昨季移籍後からの目覚ましい活躍により、欧州5大リーグのビッグクラブからも関心を集めているとされる。古巣のレアル・マドリードも久保に熱視線を送り続けているとされているなか、レアル専門メディア「Defensa Central」は「物事をゆっくりと進めたいと考えている」と伝えている。

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　ソシエダ在籍2シーズン目を迎えた久保は9月の5試合で4ゴールを叩き出し、ラ・リーガの月間MVPを受賞。10月21日に行われたラ・リーガ第10節マジョルカ戦（1-0）では、途中出場からわずか4分で決勝アシストを記録するなど、今季ここまでラ・リーガ9試合で5ゴール2アシストの好成績を残している。

　スペインでは昨季まで保有権を保持していた古巣レアル・マドリードからの関心がたびたび報じられているなか、ソシエダのジョキン・アペリバイ会長は10月19日、「タケの権利はラ・レアル（ソシエダ）が100％持っている。もし選手を売却すれば、マドリードに50％近くの売却収入が分配される。売却するかどうかの決定はラ・レアル次第だ」とコメント。久保の去就に関しては外部の要素に左右されることはなく、ソシエダの決断によると語っていた。

　レアル専門メディア「Defensa Central」は、「タケ・クボはレアル・マドリードの来シーズンのターゲットの1人である」と切り出し、現状について分析している。

「レアル・マドリードは売却収入50％を得る権利を所有しており、3000万ユーロ（約47億5000万円）で契約できるため、タケ・クボは非常に興味深いオプションだ。唯一のハードルは、彼がEU圏外の選手であることだ。2024年、トップチームに加入する（ブラジル人FW）エンドリックに1枠が与えられる。ジュード・ベリンガムは（EU圏外の）イングランド出身だが、アイルランド国籍を持っているため、問題はない。つまり、タケ・クボがレアル・マドリードと契約し、2番目の特別なポジションを占める可能性があることを意味する。現時点では、クラブとの合意も決定もない」

　もっとも、レアル・マドリードとしては、久保の件には慎重にアプローチしていく方針だと記事では述べている。

「レアル・マドリードはタケ・クボの素晴らしいスタートに感銘を受けているが、物事をゆっくりと進めたいと考えている。最終的な決断を下すのは、移籍市場が終盤に差し掛かる頃だろう。現時点では久保の復帰が有力視されていることは明らかだが、すべては彼の一貫性と意欲に懸かっている」

　レアル・マドリードのレーダーには、今後も久保の存在があることになりそうだ。