J1初昇格決定の町田、黒田監督がミッション達成に感慨 「市民43万人、多くのサポーターに見守られて存在している」
熊本に勝利し、2位以内が確定
FC町田ゼルビアは10月22日のJ2リーグ第39節でロアッソ熊本とのアウェーゲームに臨み、3-0の快勝。2位以内での来季J1自動昇格が決まった。今季就任した黒田剛監督は、「1人たりとも離脱、脱線することなくチームの勝利に向けて誠実に向き合ってくれた」と、選手たちへの感謝を話した。
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町田はこの熊本戦で勝利すれば2位以内でのJ1自動昇格が確定。勝利を逃した場合も、このあとの時間帯に試合を行う東京ヴェルディとジュビロ磐田の両者が町田との勝ち点差を縮めることに失敗すれば2位以内が決まる状況で迎えた。
前半はあわや失点という場面もあったが、終了間際にMF宇野禅斗が弾丸ミドルでの先制ゴール。後半には2点を重ねて勝利を掴んだ。町田は勝ち点を78に伸ばし、優勝は決まっていないものの3位以下のチームに逆転される可能性がなくなり、2位以内での来季J1自動昇格が決まった。
町田は2018年に4位となるも翌年のJ1ライセンスを取得できず、J1参入プレーオフに出場できなかった。21年は5位で終えるも、コロナ禍の特例でチーム数が調整されてJ1参入プレーオフが実施されず。悔しい歴史も重ねたが、今季に向けて19年から経営権を持つサイバーエージェントから藤田晋社長が町田の代表取締役社長兼CEOに就任。同社がメインスポンサーとなり、青森山田高校で実績を残した黒田剛監督の就任と話題を呼ぶと開幕から安定して上位をキープ。そのまま悲願の昇格まで駆け抜けた。
試合終了のホイッスルが鳴ると、黒田監督はベンチ前で控え選手たちと喜びを爆発させた。駆け付けた藤田代表も喜びを分かち合った。
黒田監督は「1年間、今日の試合に立った選手だけでなくベンチ外の選手も含め、1人たりとも離脱、脱線することなくチームの勝利に向けてブレることなく誠実に向き合ってくれた」と選手たちへの感謝を話した。そして、「J1昇格、町田の歴史を変えるところに気持ちを込めて戦ってくれたことへの感謝の気持ちでいっぱい。これまで長い年月をかけて尽力してきた方がいる。日々、不安との背中合わせ。毎晩、寝られないような日々が続いた。28年の年月があったからこそ1年間のチャレンジができた。青森山田学園の方々に感謝したい」と喜びを語った。
町田は2位の清水エスパルスと勝ち点8差で残り3試合、次節ホームでのツエーゲン金沢戦に勝利すれば優勝も決まる。黒田監督は「町田市民43万人、多くのサポーターに見守られて存在している。いい報告ができることを嬉しく思う。次節はホームの金沢戦、ここで最高の試合をして優勝という形で最高の恩返しができるように頑張りたい」と、J2優勝に対する思いも話していた。