「皆様も頭の片隅に入れておいて」 久保建英が日本サポーターに“お願い”「代表のために帰ってきた」

日本代表の久保建英【写真:FOOTBALL ZONE編集部】
日本代表の久保建英【写真:FOOTBALL ZONE編集部】

連戦からの長距離移動で代表戦に臨む久保「日本で待ってくれている人がいる」

 日本代表は10月11日、国内で国際親善試合2試合に向けて全体トレーニングを実施した。トレーニング後にMF久保建英が囲み取材に対応。レアル・ソシエダでスペインを席巻するパフォーマンスを披露し、名だたるトッププレーヤーを抑えて9月の月間最優秀選手にも輝いての凱旋となったが、「正直きついですよ」と疲労感を吐露しつつ、「日本で待ってくれている人がいる」と、サポーターに楽しんでもらうためにプレーすると語った。

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 今季はラ・リーガで開幕8試合5ゴール1アシストと大車輪の活躍を示しており、レアル・マドリードのMFジュード・ベリンガムやFCバルセロナのFWロベルト・レバンドフスキを差し置き、9月の月間最優秀選手に選出されている。今最も世界で注目を集める選手の1人として日本に凱旋したわけだが、テレビ取材などでも引っ張りだこの久保は、トレーニング終了から約2時間後に囲み取材に応じた際、連戦からの長距離移動もあって、その表情からは疲労感が漂っていた。

「代表戦があるので、きついですけど……なんとか戻ってきたという感じですね。正直きついですよ。日本で待ってくれている人がいるし、チケットも新潟は完売と聞いているので、そういった人たちのために試合ができるのは幸せなことですが、きつさがあるのも事実なので。それは僕だけではないですけれど、例えば今回の代表でいうと菅原選手は、僕よりも試合に出場していますし、そのなかで文句の1つも言わず代表のために帰ってきてたので、そういったところを、ファンの皆様も頭の片隅に入れておいていただけると、より楽しんで代表戦も見ていただけるのではと思います」

 スペイン大手紙も「親善試合2試合で3万キロ」と見出しを打って取り上げるほど、10月8日にリーグ第9節アトレティコ・マドリード戦に出場した直後に長距離移動を余儀なくされる過酷なスケジュールに注目していた。リーグでも結果を出し、念願だったUEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場も果たしていることから、精神的にはこれまでにないほど充実感に満ちているが、「人間なので、身体のきつさはどうしようもない」と、疲労の壁に直面している様子だった。

「調整しながら向き合うしかないのかなと思いますし、ずっと出ている選手はどこかで怪我してしまうと思うので、難しい部分はありますよね、正直。(アジアカップは)まだどうなるか分からないですけど、もし選ばれたら、シーズン中に抜けるのは正直痛いですが、そういった意味でも、抜けてでも代表のために優勝しないと、何しに行ったんだよとなると思うので、選ばれた暁には、そういった覚悟を持って臨みたいと思います」

 来年1月からはアジアカップが開幕するが、欧州はシーズン真っ只中であり、日本代表を含めたアジア圏の選手たちはチームから離脱しなければならないことになる。久保にとってもソシエダにとっても、アジアカップでの離脱は痛手を伴うことになるが、久保は日本を背負う責任感と愛国心を力強い言葉で示していた。

(城福達也 / Tatsuya Jofuku)



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