日本女子選手と中国監督、お辞儀&拍手のリスペクトに現地注目 「優雅さと教養を反映」

日本選手と中国監督のやり取りに脚光【写真:Getty Images】
日本選手と中国監督のやり取りに脚光【写真:Getty Images】

日本女子の選手たちのお辞儀にスイ・チンシャー監督も呼応

 中国・杭州で行われているアジア競技大会の女子サッカーで日本女子代表は決勝へ進出。10月6日の決勝戦で北朝鮮と通算3度目のタイトル獲得を懸けた一戦に臨む。開催国・中国との準決勝後には、ピッチ上で相手へ敬意を示すお辞儀が反響を呼び、中国メディアも「優雅さと教養を反映していた」と伝えている。

 今大会で2大会連続、3度目の優勝を狙う日本は中国戦の前半12分、MF山本柚月からの右クロスをファーサイドでFW中嶋淑乃が押し込み先制。その8分後に追い付かれるも同31分にMF谷川萌々子、4分後にFW千葉玲海菜、同43分にはコーナーキック(CK)からDF古賀塔子が加点し、4-1で前半を折り返した。

 後半に入ると、同10分、15分とCKから立て続けに2点を返され1点差に詰め寄られるも、4-3スコアで逃げ切りに成功。開催国の中国ファンが大声援を送る完全アウェーの一戦をモノにして、前回大会(2018年インドネシア・パレンバン大会)に続く決勝進出を果たしている。

 試合後には、日本の選手たちがスタンドの中国ファン、さらには中国の水慶霞(スイ・チンシャー)監督らスタッフが陣取ったベンチに向かってお辞儀を披露。敬意を示した振る舞いが現地で話題になった。

 中国大手メディア「SOHU」は、「中国の選手たちの日本に対する最初のお辞儀を過剰に解釈する必要はない。ポジティブなサッカー文化であり、ピッチ外での友好的な対話だ」と中国の選手たちも日本の選手たちに先駆けて行動していたことに触れつつ、日本の選手とスイ・チンシャー監督のやり取りについてフォーカスしている。

「若い日本のチームが中国を破ったことは、私たちにとって教訓だ。彼女たちの(中国の)スイ・チンシャー監督への挨拶は、私たち(中国)が負けてもいいということを示している。日本の選手たちはスイ・チンシャー監督に、そしてスタンドの中国ファンにも一斉に頭を下げた。お辞儀をしたあと、スイ・チンシャー監督は拍手で応えた。双方の優雅さと教養を反映していた」

 現役時代に日本でプレーしたこともあるスイ・チンシャー監督だけに、一層双方のやり取りが現地メディアには美しく映ったようだ。

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