浦和、2024年度天皇杯参加資格剥奪で代表取締役社長は役員報酬の15%、取締役は報酬の10%を3か月間自主返納へ

リリースで発表(写真はイメージです)【写真:徳原隆元】
リリースで発表(写真はイメージです)【写真:徳原隆元】

9月19日に処分が決定

 浦和レッズは9月19日、8月の天皇杯で起こったファンの暴徒化に伴い、日本サッカー協会(JFA)規律委員会より、試合運営管理規定違反行為をクラブとして防止できなかったこと、および安全確保のために適切な措置を講じなかったことに対して、2024年度天皇杯(天皇杯JFA第104回全日本サッカー選手権大会)の参加資格の剥奪と譴責(始末書の提出)という処分が科された。浦和は同日、再発防止に向けた施策について言及している。

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 浦和はJFAからの処分決定を受けて、代表取締役社長は役員報酬の15%を、取締役は同報酬の10%を、それぞれ3か月間自主返納すると発表。社内処分についても、社内規定に従って適正に行っていくという。

「今回の事案はこれまで多くのサッカー関係者やファン・サポーターのみなさまのご努力によって形成されてきた、スタジアム観戦への好意的なイメージを大きく棄損させる、極めて重大な問題であると受け止めております。サッカー界のみならず、社会の一員として、自らが果たすべき責任と誠実に向き合い、覚悟をもってクラブ運営に取り組んでまいります」

 浦和がリリースで提示した「再発防止施策」は以下のとおり。

1.違反行為に対する新たな処分基準の策定

 処分の厳罰化を始めとした、違反行為に対する新たな処分基準を2023年10月までに策定いたします。なお万が一、策定完了以前に違反行為が発生した場合につきましては、現基準に基づく処分を暫定的に課し、策定完了後、新基準に基づく処分を課してまいります。

2.処分および処分解除決定の運用プロセスの見直し

 発生した違反事案の内容に応じ、処分および処分解除決定の運用プロセスとして、クラブ内のコンプライアンス委員会(新設)および社外有識者による検討プロセスを追加いたします。新たな処分基準と同様、2023年10月までにコンプライアンス委員会構成メンバーおよび外部有識者の選定を行います。

3.ファン・サポーターのみなさまや外部アドバイザーからなる第三者委員会の立ち上げ

 クラブスタッフが自らを省み、客観性と主体性を伴った提言をいただく場として第三者委員会を立ち上げます。クラブの変化すべき点や変化すべきでない点、新たに着手すべき点など、テーマに沿った議論を中期的に幅広く行える手段を講じ、今後のクラブ運営に役立てさせていただきます。

4.違反行為者への適時適切且つ毅然とした対応(即時退場を含む)

 違反行為が発生した場合は勿論のこと、その予兆を察知した時点で今まで以上に毅然とした態度とスピード感をもって対応していけますよう、現場対応にあたるスタッフへの権限移譲も含めた対応体制の見直しを既に開始しております。

5.「スタジアムでの禁止事項等観戦ルール」の周知徹底

 スポーツを通じた幸せや平和の実現を目指し、提携する国連の友アジア-パシフィックとともに推進している国連プログラム「SPORTS FOR PEACE!プロジェクト」への取り組みを強化してまいります。重点禁止6項目(差別的発言・行為、暴力行為、ピッチ等への物の投げ込み、器物損壊、立ち入り禁止エリアへの侵入、指定エリア以外での喫煙)の遵守を中心とした相互理解の醸成を改めて行うべく、オフィシャルサイト、SNS、オーロラビジョン、その他ファン・サポーターのみなさまとのコミュニケーションの場等での啓発活動を強化し、安全・快適で熱気ある満員のスタジアムの実現を目指してまいります。

6.ファン・サポーターのみなさまとのコミュニケーションの再構築

 地域スポーツ文化の発展と、強くて魅力あるチーム作りに全力で取り組んでいくことを改めて宣誓いたします。またこれらの実現のため、シーズンチケットホルダー、応援リーディングチーム、REX CLUB会員など、様々なファン・サポーターのみなさまとの対話を強化し、コミュニケーションを通じて触れる様々なご意見から自らを多面的に捉え、多くの方々に応援していただけるクラブ作りに努めてまいります。なお具体的なコミュニケーション手段、実施頻度につきましては、網羅性、継続実現性を担保できる方法を検討してまいります。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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