「年齢はただの数字」 J1通算100試合出場…浦和MF岩尾、監督&コーチから絶大な信頼「1本のパスで決定機を演出できる」

浦和の岩尾憲【写真:Getty Images】
浦和の岩尾憲【写真:Getty Images】

第27節京都戦にフル出場。J1通算100試合出場を達成

 浦和レッズのMF岩尾憲は、9月15日のJ1リーグ第27節京都サンガF.C.戦にフル出場。J1通算100試合出場を達成し、「若い選手と比べても僕のほうが走行距離は長いということも含めて、年齢はただの数字」と、ベテランと呼ばれる年齢になりつつも自信を見せた。

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 岩尾は2011年に日本体育大学から湘南ベルマーレに加入し、13年にJ1で7試合の出場成績を残した。その後は徳島ヴォルティスに移籍してJ2でのプレーが長年続いたが、リカルド・ロドリゲス監督が就任して4シーズンを戦った20年にJ2優勝と翌年のJ1昇格を獲得。21年は徳島においてJ1で37試合に出場した。22年には、前年からロドリゲス監督が就任していた浦和に移籍。移籍初年度でチームの副キャプテンに任命されるとJ1でのプレーを積み重ね、この京都戦がJ1通算100試合出場の節目になった。

 この試合で岩尾は、前半23分にMF関根貴大、後半30分にFWブライアン・リンセンへピンポイントのフィードを供給して決定機を演出した。関根は相手GKク・ソンユンに激しい接触を受け、リンセンは相手DF福田心之助に背後からユニフォームと腕を引っ張られたことで良いシュートを打てず、それがファウルにもならないという不運もあって節目のゲームにアシストが付かず試合も0-0で引き分けたが、今週のゲームに向けて攻撃担当のラファル・ジャナスコーチから受けた言葉もこうしたプレーにつながったのだと話す。

「個人的に呼ばれて、昨シーズンに中長距離のフィードで決定機を作ったシーンを3つ4つ取り上げてくれて『(岩尾)憲には素晴らしいフィードがあって、1本のパスで決定機を演出できるところは非常にポジティブな要素としてコーチ陣で話していた』と聞かせてもらい、『もちろん分かっていると思うけど、君はこういうプレーができることを思い出して、トライできるならトライしてほしい』と言われた。自分でもイメージが下がっているところはないけど、改めて人からアプローチしてもらうことによって、こういったこともやれるということを見せることができたシーンだった」

 本格的なJ1でのキャリアがスタートしたのが遅く、すでに35歳を迎えている。それでも「若くなければ走れないわけでもない。実際に数字を見ても、自分より若い選手と比べても僕のほうが走行距離は長いということも含めて、年齢はただの数字。35歳だから、100試合出たからどうこうというのもない。レッズには西川周作選手や興梠慎三選手もいて、上を見ればキリがない。自分が及ばない数字を持っている人が身近にいるので、100試合については特に何も感じない。成長している部分も感じるし、適応している部分も感じる。そこは試合数が影響している部分も少なからずあると思う」と、自身の現状に自信と冷静な分析を話した。

 J2で276試合に出場していることから、J1と合計すればリーグ戦で376試合の出場を積み重ねてきた。ロドリゲス監督は昨季で退任したが、今季就任のマチェイ・スコルジャ監督からも絶大な信頼を受けている。今季のリーグ戦は全試合に出場し、スタメンを外れたのも1試合のみだ。

 運動量と激しい競り合いを要求されるポジションでプレーしながら、大きな怪我をしていないのも長所だと言える。年齢はただの数字と話す岩尾だが、周囲の選手から寄せられる信頼には長く徳島で主将としてプレーしたことで得た経験も理由にあるだろう。その意味では、積み重ねてきた数字にも大きな価値があると言えるはずだ。

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