久保建英が森保ジャパンの「悩みの種」? 日本代表OBが選ぶ9月シリーズで“株を挙げた”3人【見解】

日本は欧州遠征2連勝【写真:ロイター】
日本は欧州遠征2連勝【写真:ロイター】

【専門家の目|栗原勇蔵】10か月ぶり選出の冨安、久保&伊東のアタッカーに注目

 森保一監督率いる日本代表は、9月12日にベルギーで行われたキリンチャレンジカップのトルコ代表戦で4-2と勝利した。9月9日の国際親善試合ドイツ代表戦(4-1)を含めて9月シリーズを2連勝で終え、元日本代表DF栗原勇蔵氏も「基本的には全員良かった」と評価するなかで、“株を上げた選手3人”厳選して挙げてもらった。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)

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   ◇   ◇   ◇ 

■冨安健洋(DF/アーセナル)
・ドイツ戦/スタメンフル出場
・トルコ戦/後半34分から途中出場

「守備陣では、やはり冨安が頭1つ抜けていると思いました。ドイツ戦では前半45分にレロイ・サネを追走してシュート態勢に入ったところで足を出し、後半27分にはドリブルで侵入してきたサネを激しいショルダーチャージで弾き飛ばして止めたプレーはまさにワールドクラス。これだけの実力者でもアーセナルではスタメンで出られないわけで、世界とはまだ縮めなくてはいけない部分があるということなのか、と驚かされます。長年キャプテンを務めた吉田麻也がいない今、冨安は間違いなく最終ラインの軸でしょう」

■久保建英(MF/レアル・ソシエダ)
・ドイツ戦/後半29分から途中出場・2アシスト
・トルコ戦/スタメンフル出場

「スルーパスもそうですけど、久保はやはり得点の匂いを感じさせてくれます。ボールを持てば敵陣の深い位置まで持ち込めるし、その後のプレーが三笘(薫)や伊東純也とは違うタイプなのもポイントだと思います。所属するレアル・ソシエダで調子がいいなかで、ドイツ戦はスタメンで出る気満々だったみたいですけど、サイドには伊東がいて、中央にも鎌田大地がいる。そこは森保監督にとっては本当にいい意味での悩みの種ですね」

■伊東純也(MF/スタッド・ランス)
・ドイツ戦/スタメン出場・後半29分までプレー・1得点
・トルコ戦/後半開始から途中出場・1得点

「対戦相手からしたら、伊東は日本の要警戒選手だというのはもう分かっている。特徴も分析されているなかで、それでも結果を出してくるあたりはさすがです。30歳になってもスピードは落ちていないし、まだまだ衰えも感じない。トルコ戦のように、独力で走り切ってPKを獲得して自分で決めたり、その頼もしさは監督としてはやはり使いたい選手ですよね。もちろんセンタリングも上げられるし、守備も献身的。名実ともにチームに不可欠な選手だと思います」

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栗原勇蔵

くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。

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