なぜマンCは終盤戦に強い? ロドリが語った“アイデンティティーの根幹”「身体に叩き込まれている」

マンCのロドリ【写真:徳原隆元】
マンCのロドリ【写真:徳原隆元】

昨季三冠達成のマンCがプレシーズンで来日

 イングランド1部マンチェスター・シティのスペイン代表MFロドリが、7月25日に取材対応を実施。昨季は悲願のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)優勝、そしてプレミアリーグ3連覇を含む三冠を達成したが、自身にとって最も重要なゴールとシーズン終盤戦に示した勝負強さについて振り返っている。

 シティはプレシーズンツアーで来日し、7月23日にJ1の横浜F・マリノスと対戦。序盤の連続失点で0-2と出鼻をくじかれたが、そこからギアを上げて前半のうちに追い付くと、主力を投入した後半は横浜FMを圧倒し、最終的には5-3で打ち合いを制した。ロドリは後半26分にペナルティーエリア手前からゴール右隅に流し込むグラウンダーのミドルシュートで得点を記録している。

 昨季は一番の目標としていたクラブ史上初のCL制覇を達成したが、ロドリは随所で印象的なゴールを決めている。準々決勝第1戦のドイツ1部バイエルン・ミュンヘン戦では、前半27分に利き足ではない左足の華麗なミドルシュートを叩き込み、チームに勢いをもたらした。また、決勝のインテル戦では、後半23分に均衡を破る値千金の決勝弾を挙げ、チームを優勝へと導いた。

 ロドリは自身にとって最も重要なゴールについて尋ねられると、「それはすぐに回答できる。比べるまでもないと断言するよ。CLファイナルのゴールだ」と即答した。

「圧倒的に重要性があったゴールで、ほかのものと比べることはできない。バイエルン戦のゴールについても、自分で言うのもなんだが、あの瞬間にゴールを奪えたというのは絶妙な麗しさがあって、そういった意味でも素晴らしいゴールだったと思う。それでも、あの決勝戦のゴールは、まさしく歴史に残る、これぞサッカーというのは究極でアイコニックな瞬間だった」

 プレミアリーグにおいても、シーズン中盤まで1位の座を守っていたアーセナルを追う立場にあったが、終盤戦に差し掛かると一気に追い抜き、最終的には2位に勝ち点5差をつけてのリーグ3連覇を飾った。ロドリは、シティに根付く勝負強さについても言及している。

「本当のリーグ争いというのは、シーズンの終盤に入ってからというのは誰もが理解しているし、我々も経験上、身体に叩き込まれている。そのうえで何が求められるのかと言えば、その局面で最高の自分を引き出し、証明すること。我々は成功体験を通じて身に付けることができていることが秘訣と言えるかもしれない。自分の出せる最高の己であり続ける。それを常に実現させ、追及していくことが、我々のアイデンティティーの根幹にある」

 新シーズンは、国内・国外ともに王者として追われる立場にあり、当然プレッシャーもかかるシティだが、世界最高峰のアンカーとして君臨するロドリが中盤を制圧する限り、その牙城が崩れることはなさそうだ。

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